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免疫チェックポイント阻害薬の適正使用で声明

2016年01月25日 17:30

 1月21日、日本臨床腫瘍学会が免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブ(商品名オプジーボ®)の適正使用に関するステートメントを発表した。2015年12月17日に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」にも適応拡大した同薬について、従来の抗がん薬と効果の発現形式や有害事象の特徴が異なることを踏まえ、安全性に十分配慮して使用するよう呼びかけた。

優先審査品目として短期間で承認

 免疫チェックポイント阻害薬の1つである抗PD-1抗体ニボルマブは、2014年7月4日に「根治切除不能な悪性黒色腫」を適応として承認され、2015年12月に適応拡大が認められた。

 厚生労働省によると、非扁平上皮がんおよび扁平上皮がん患者に対する新たな治療機会の提供のため、優先審査品目として極めて短期間で審査を行い、時期を早めて承認されたという。

 同ステートメントでは、免疫チェックポイント阻害薬は従来の抗がん薬と効果の発現形式や有害事象の特徴が異なることから、安全性に十分配慮するよう述べられている。特に、国内第Ⅱ相試験の肺がん患者 111例のうち、肺臓炎が全 Gradeで 8 例(7.2%)、Grade 3 以上で 4 例(3.6%)に、死亡例が 1 例(0.9%)に認められており、日本人では従来の抗がん治療薬でも肺臓炎の発生頻度が高いことから、他の肺疾患を高率に有していることにも留意すべきであるとした。

 また、同薬は初めて肺がんをはじめとする固形がんに有効性が示された免疫療法薬であり、同学会は報道による過度の期待や有害事象の軽視に対する懸念を示している。臨床試験の対象とならなかった全身症状の悪い患者、合併症を有する患者、化学療法未治療の患者や術後化学療法における有効性と安全性が確立していないことに留意し、適正かつ安全に使用することも呼びかけた。

 なお、日本肺癌学会によると、同学会から出された要望を踏まえ、同薬についてはDPCの対象外となった。同学会は、2015年12 月11日に「DPC 施設において同薬による入院治療を行った場合、仮に1コース目の2週間の入院治療を行うとすると、治療費の半分以上を各施設で負担しなければならない」ことから「DPC において出来高算定による保険請求・償還が可能となるよう」厚生労働相宛てに要望していた。

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