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薬剤師のためのがん治療用語/奏効率(response rate)

2016年02月02日 10:00

用語の意味を把握しよう!

「奏効率」ってなぁに? (1)、(2)のどちらの意味でしょう。
(1)雅楽用語で"かなで-きき-ひきゐる"と読み、大層優れた奏者を「奏効率の御方」とお呼びする
(2)臨床試験で治療効果をみる指標の1つで、がんの大きさが30%以上小さくなった人の割合

こたえ:(2)

完全奏効 + 部分奏効の割合

がん治療薬の臨床試験では、効果を厳密に評価する必要があるため、世界的に使用されている判定規準があります。それが、RECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors :固形がんの治療効果判定)Groupという、欧米の研究者グループが作成した「RECIST(レシスト)ガイドライン」です。がん(標的病変)の大きさがどのように変化したかで、4つに分類されます〈表1〉。なお、がん(標的病変)の大きさは、CTまたはMRIを用いて最長径を測定することで算出します。

表1 がんの縮小効果の評価

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奏効率(response rate; RR)とは、臨床試験において有効性をみる重要な指標の1つであり、RECISTガイドラインで完全奏効(CR)となった人と、部分奏効(PR)となった人を足した割合を指します〈表2〉。つまり、がん治療により、がんが30%以上小さくなった人の割合を意味します。

なお、『RECISTガイドライン』は、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)のウェブサイトからダウンロード可能です(http://www.jcog.jp/doctor/tool/)。

表2 奏効率の算出例

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Advance!! もっと詳しく知りたいあなたへ

RECISTガイドラインは、その名が示すように「固形がん」に対して適用される治療効果判定規準です。固形がんとは、大腸がんや胃がんなど、がんが"かたまり"として形を成すものを指します。では、固形がんではないがんとはなんでしょう?それは「血液のがん」です。血液のがんには、白血病(白血球のがん)や、悪性リンパ腫(成熟したリンパ球のがん)、多発性骨髄腫(形質細胞のがん)が含まれます。

なお、悪性脳腫瘍も固形がんでありRECISTガイドラインを適用できますが、これとは別に、悪性脳腫瘍独自の効果判定規準も作成されています。

[PharmaTribune 2013年2月号掲載]

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