新規登録

【在宅活動】在宅訪問と窓口業務 薬剤師の働き方や考え方は違う?

2016年02月04日 13:15

患者さんのお宅での活動と薬局の窓口業務とで異なることは何ですか?

臨時処方の対応

miyakawa.jpg

訪問時の体調とお薬の効き目(特に神経系のお薬など)がリアルタイムに確認できるところが違います。

痒みや風邪などの臨時処方の対応が可能で、一包化しているお薬にその場でホチキスでくっつけることができるのも異なる点です。

臨時処方で追加の薬がある時は、すでにお渡ししてある薬の1週間分程度に追加分の薬をホチキスでくっつけます。残りは薬局に持ち帰り、一包化し直して持参します。減量指示の場合は、予め減量した薬を一包化して持参し、患者さんのお宅にある分と差し替えます。差し替えた分は薬局に持ち帰り、薬を減量して、次回訪問時に持参します。

連携している訪問医が1週間分くらい余裕を持って処方するので、スムーズに対応することができています。

基本的には同じ

hukuti.jpg

私は薬局の窓口業務も在宅での業務も基本的には同じだと考えています。場所が変わっただけだと。強いて異なることと言えば、薬局の窓口よりも詳しく対応できるのが在宅ではないでしょうか。窓口業務でも確認していることですが、薬はきちんと服用できているか、薬の効果はどうか、副作用はないか、残薬があるのならその原因はなにか、などから、知り得た情報を他職種と共有することにより、処方提案や介護方法の提案につながることもあります。

患者さんに深く寄り添える

oguro.jpg

窓口業務と異なる点は・・・

  • 使用した薬の効果が必ず確認できる
  • 薬がなくなる日がわかるのでコンプライアンスが必ず維持できる
  • 独居の患者さんの見守りができる
  • 緩和医療において薬剤師の視点から患者さんを支えることができる

がんと向き合う患者さんの多くは不安を感じるものです。その中で、薬剤師は医師や看護師とは異なる視点で患者さんの不安を取り除く一助になっていると考えています。眠っていて医療用麻薬を服用し損ねた、レスキューのタイミングがわからない、入浴に併せて貼付薬を貼る時間を変えたい、など患者さんの疑問や要望に丁寧に対応しています。

自宅での生活がじかに見られる

fukui.jpg

生活が見えてくる。百聞は一見にしかず、です。

「食事には気をつけている」と言っていた患者さんが・・・

watanabe.jpg

自宅に伺うことで、薬局では知り得なかった患者さんの実態がわかります。薬局で「緑内障はありませんか?」と聞くと「白内障の手術はしたが緑内障はない」と言っていた患者さん。いざ訪問するとテーブルの上に緑内障治療薬のキサラタン®点眼液の袋があるではないですか。「ご家族のお薬ですか?」と聞くと、「自分が使っている。ちょっと見えないところが一部あるだけで、緑内~など知らない」と言われました...。

他にも「食事は気をつけている」と言っていた糖尿病患者さんのお宅に伺うと、まんじゅう・菓子パンがご~ろごろ。「食事とおやつは別」だそうで...。こういった在宅での経験が、薬局での服薬指導にも大いに役立っています。

使命感と一体感

maimai.jpg

薬局の外に出て見えてきたものは、患者さんの生活する姿と、家族、他職種の働く姿と熱意でした。

命に向き合う医療者・介護者の真剣な姿勢に、薬物治療を通じて患者さんの安全とQOLを守る使命感が自分の中に芽生えました。現場では1人で解決しなければならないこともありますが、在宅チームの絆や一体感も味わうことができます。

褥瘡を実際に見ることができる

saiga.jpg

褥瘡を実際に目で見て、薬効評価や副作用評価ができます。褥瘡の勉強を始めて2年。関わり始めた頃は医師・看護師に同行して実際に褥瘡を見るようにしました。あらゆる手段を駆使して情報収集し、適切な薬剤を提案して治癒に至った経験は自信につながっています。今では患者さんのお宅に伺うと、何も言わなくても褥瘡を見せてもらえるようになりました。

[PharmaTribune 2014年4月掲載]

【前の記事】
Q4 処方内容に変化がない在宅患者さんへの対応は?

【次の記事】
Q6 在宅訪問と窓口業務のバランスは?

トップに戻る