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【在宅活動】患者宅で時間がかかることベスト3

2016年03月01日 10:00

A9 ベスト3は・・・

  1. 患者さんやご家族とのコミュニケーション
  2. 薬関連:お薬カレンダーへのセット、服薬指導、残薬確認と原因究明
  3. 初回訪問時に必要な手続きなど:契約や重要事項の説明と聞き取り

情報収集。低ナトリウム血症の発見したことも

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最近の出来事やデイケアなど外出時の様子、リハビリの内容、体調の変化、心配事など、患者背景をつかむための情報収集に時間をかけています。医薬品による有害事象の有無はもちろん、認知症の有無、治療上の問題点、薬物療法の改善点などについて見落としがないか、注意して聞いています。

患者さんのご家族から「最近は眠ってばかりでリハビリもできないし、食事する意欲がなくなっている、最近はラコール® (経腸栄養剤)だけで栄養をまかなっている」と聞き、低ナトリウム血症を思い浮かべ、主治医に連絡しました。塩化ナトリウムの処方が追加となり、その後、傾眠傾向が改善されました。

目標設定をお手伝い

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初回訪問時は、介護保険証の確認や、契約、同意書の取り交わし、これまでの病歴や残薬・併用薬の確認等に時間がかかります。がん終末期の患者さんの場合は、このインタビューの中で告知の有無や病気への理解なども推測します。

緩和ケアの日常の訪問では、本人や患者家族の心のケアのためにも時間を割いています。具体的には「まずは睡眠が確保できるようにしましょう」、「便秘を改善しましょう」など、自宅で療養する患者さんのQOL向上のために、イメージしやすい短期的な目標を設定しています。そのための処方提案を医師にしたり、生活上のアドバイスもします。効果があれば共に喜び、不十分な場合には原因と改善点を説明します。帰宅時には「また来週(〇〇日に)お伺いします」と握手をして帰るようにしています。訪問後、目標に近づいているか評価し、気付いた点を整理して、自分なりに考えた今後の方針を医師に提案しています。

着脱に時間がかかります

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褥瘡やおむつかぶれなど、皮膚トラブルの状態のチェックと処置の指導に時間がかかります。というのも、おむつや衣類の着脱に時間がかかるからです。着脱は介護者がしてくれますが、だいたい衣服を脱がせるのに5分、状態のチェックや指導(実際の処置)に10 ~ 15分、着るのに5分かかります。そのほかにも、傾聴に徹するうちに話が切れなくなってしまい時間がついつい長くなってしまう精神疾患患者さんや、文字盤や「伝の心」を使ってコミュニケーションするALSの患者さん、構音障害などの言語障害をもつ患者さんは時間がかかります。時間に余裕を持った対応が必要になります。

輸液処方だとさらに時間が

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輸液が処方されている方は、退院時によくわからずに、輸液に用いる器材(針やルート)、衛生材料を持ち帰っていることが多く、患者さんやご家族に使い方の説明をするのと、数の確認に時間がかかります。訪問看護師に輸液管理を任せているご家族の場合、訪問看護師との情報共有も必要になります。退院時カンファレンスに参加すると、そのあたりも円滑に進むのですが、まだまだ薬局への参加依頼の連絡は少ないです。

[PharmaTribune 2014年5月号掲載]

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