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疥癬2ー通常疥癬にフェノトリンローションが処方された症例

2016年03月03日 10:00

患者プロフィール

年齢、性別:29歳、女性

現病歴:6月に里帰り出産(実家には両親、妹が同居)。7月より生後1カ月の長男に皮疹を生じ、近医で処方されたステロイド外用薬や抗生剤外用薬を塗布していた。8月より本人、夫に瘙痒を生じてきた。数カ所の皮膚科で同様の治療を受けるも改善しないため、12月に当科受診。

臨床所見:腹部のへそ周囲、大腿内側に、粟粒大の紅斑性丘疹が多数散在。右手関節屈側に数mmの線状の鱗りん屑せつ(疥癬トンネル)を認める。左足外側縁に粟粒大の水疱2個あり。腋窩、陰部、臀部に皮疹はない。指爪、趾爪に変形、混濁はない。全身に角化部位はみられない。

ダーモスコープ(LED付きの拡大鏡、10倍程度)所見:右手関節屈側の線状の鱗屑の先端に虫体を認める〈図2〉。

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図1 ダーモスコープ像
疥癬トンネルの先端に虫体(青矢印)を認める

直接顕微鏡検査:左足外側縁に粟粒大の水疱を切除して鏡検したところ、ヒゼンダニと卵を検出した〈図3〉。

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図3 直接鏡検
ヒゼンダニの雌成虫、卵、卵の殻

診断:通常疥癬

処方例1
フェノトリンローション5%(スミスリン®ローション) 30g
1回1本 1日1回 頸部以下の皮膚 1日分

フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg(アレグラ®錠)
1回1錠 1日2回 朝夕食後 7日分

ジフェンヒドラミンクリーム1%(レスタミンコーワクリーム) 50g
瘙痒部位

経過:使用していたステロイド外用薬を中止。授乳は終了していたため、フェノトリンを頸から下の全身塗布(12時間以上経過した後に入浴して洗い流す)とした。瘙痒に対して、抗アレルギー薬内服薬を併用し、フェノトリンを塗布していないときは抗ヒスタミン薬外用薬を使用した。

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