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第1回(その1) 文字は大きく、文量は少なくすべし!(上)

2016年03月23日 16:00

学会や研究会、院内発表会などプレゼンテーションも仕事の一部。できるなら「プレゼン上手」と褒められたいものです。医書としては異例のヒットとなった、あの『あなたのプレゼン誰も聞いてませんよ!』(南江堂、2014年)の著者・渡部欣忍氏が、あなたのプレゼンをよくする、ちょっとしたコツや裏ワザを伝授します。

 唐突ですが、皆さん、ご自身が研究会や学会の発表で使ったことのあるスライドのファイルをパソコンで立ち上げてみてください。

 延べ行数で数えて1枚のスライドの中に5行以上の文・文章はありませんでしたか?もし、そのようなスライドがあったとすれば、発表内容の良しあしとは関係なく、とても分かりづらい発表だったはずです!

 研究会や学会でのプレゼンでは、小さな文字がたくさん書かれたスライドは、全く役に立ちません。プレゼンで用いるスライドには大きな文字を使用すべきなのです。

ニワトリが先か卵が先か?

 図1は、実際に学会で私が使用したスライドです。そんなに悪いスライドには見えないかもしれませんが、実は失敗スライドの典型例なのです。

1501001_pho1_1.jpg

綺麗だが役に立たないスライド
図1

 失敗の一番の原因は、文字のサイズが小さ過ぎること。文字が小さ過ぎた結果、文量が多くなり過ぎています。

 原因と結果が逆じゃないかって? 文量が多過ぎるから、文字が小さくなるとおっしゃりたいのですね。「ニワトリが先か卵が先か」の議論のようですが、それでも私は、文字が小さ過ぎることが原因だ!と主張することにします。

文字が多いスライドは役立たず

 このスライド(図1)を聴衆が一所懸命に読もうとすればするほど、読むことに集中して発表者の話が聞けなくなってしまいます。文字のサイズが小さ過ぎると、少し後ろの席に座っている人はまず読めません。読めないものを提示しても無意味ですね。

 また、このようなスライドでは、時間的制約の問題から発表者自身も書かれた文章を全部読まないことがあります。そうなると、聴衆がまだ読み切っていないのに次のスライドに進んでしまいます。「ちょっと待って!」とは言えないので消化不良ですよね。

 発表者がスライドに書かれた文章をご丁寧に全部読んでくれた場合はどうでしょうか? 聴衆が黙読するスピードの方が、発表者が音読するスピードより速いため、既に読んで理解した情報が遅れて聴衆の耳に入ることになります。「この人、なんていい声なんだ」とは決して思いません。興ざめしてイライラするだけです。

 以上から、小さな文字がたくさん書かれたスライドは、プレゼンには全く役に立たないのです。

大きな文字を使う2つの効用

 では、どうすればよいのでしょうか? 大きな文字を使って文量を減らすという工夫をすべきです(図2)。大きな文字を使う利点は2つあります。

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