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寒い間にご準備を...

2016年12月05日 12:00

横浜保土ヶ谷中央病院小児科小林佳子

子供の花粉症も広く知られるようになってきたこのごろ。
年末になる前に、花粉症の薬を取りに来る
親御さんも増えてきた。

花粉症という病気を理解できる年になれば、
薬以外に花粉除けのメガネをかけたり、
ガッチリとした、隙間をなるべくつくらない
高機能なマスクをしたり、
そもそも花粉の多い日は屋内に籠れるよう工夫する。
でも、小さな子供達にはそんなもの邪魔なだけ。
メガネもマスクも放り投げる。
真っ赤な目を掻き掻き、止まらない涙にくしゃみ、
鼻水ダラダラ、時には詰まって口呼吸、
それでも、花粉舞う外界に元気よく、飛び出して行く。
しかし。

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花粉症は万病の元なのだ。
口呼吸のせいで喉が腫れ、
ケンケン咳からあっという間に犬吠え咳へ。
声もかすれて、熱が出る。
喉頭炎、クループの症状だ。
皮膚に付いた花粉が皮膚炎を起こし、
真っ赤な顔で外来に連れられてくる子も多かった。
子供こそ、薬での予防が大切になる。
だから、薬の必要性を、親御さんに積極的に説明してきた。
その説明が浸透した結果の、年末前受診なのだろう。

子供に使える薬も増え、
このごろは、花粉症のニュースに必ず登場する、
花粉症を患ったニホンザルそっくりの患者さんは
見かけなくなった。
それでもまだ、医療現場以外での
子供の花粉症に対する理解度は低い。
特に幼稚園や小学校。
飛散量の多い時間帯にグラウンドで運動だなんて、
花粉症持ちの私には信じられない。
配慮のない中、がんばる子供達にはせめて、
抗アレルギー薬で症状を緩和させてあげてほしい。
お子さんが花粉症になったなら、
ご自分と同じ花粉症グッズだけで乗り切らせずに、
どうぞ病院へ連れて行ってお薬をもらってあげてください。
症状が楽になれば、
集中力も戻って成績だって上がりますよ、多分。

病院に来たついでに、
インフルエンザワクチンの予約を取りに来たお母さん。
「インフルエンザはワクチンも薬もあるし、
かかっても1週間くらいで治るけど、
花粉症って何カ月も苦しくて。
花粉症の方が、なりたくない病気ですよね?」
感染症の専門家が聞いたら怒りそうなセリフだけど、
花粉症持ちなら、うなずく人が多いんじゃないかなぁ。

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