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小笠原村診療所 2016年のニュース

2016年12月29日 07:30

1.おがさわら丸とははじま丸が新しい船に!

 島民にとっておがさわら丸は、生活に大きく関わる大切なものです。そのおがさわら丸が、2016年7月、3代目に変わったということは島のビッグニュースでした!しかも、竹芝(内地の港)から父島までの所要時間が1時間半短縮され、24時間になりました(それでも丸1日かかるわけですが)。ははじま丸も同時に新しい船に変わり、心なしか乗り心地もよくなった気がします。

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7月から就航した、新おがさわら丸。国内航路の貨客船なら国内最大級。先代のおがさわら丸に比べれば、ベッド席の定員が増え、しかも船内にはエレベーターまで設置されている。意外と一番うれしかったのは、特2等は各ベッドにコンセントがあること。携帯電話の電池残量を気にしなくてよくなったのは、かなり大きい変化である。 ははじま丸も同時に新しい船に変わった。私はちょうど6月30日から1泊で母島出張。往路は旧ははじま丸、翌日の復路は就航1回目の新ははじま丸と、歴史的な瞬間を体験することになった。

2.おがさわら丸の予約にインターネットが使えるようになった。

 今までは電話予約を入れて、ターミナルの事務所へチケットを買いに行っていました。ネット予約が可能になったおかげで空席状況が簡単に分かる上、当日までターミナルへ行く必要もなくなり、だいぶ楽になりました。

3.人事異動で診療所のスタッフが入れ替わった。

 全スタッフが顔見知りの当診療所。これまでは事務方まで含めた人事異動はあまりなかったので、やや雰囲気が変わりました。母島診療所の看護師が9月から1名増えて3名体制になったこと、父島では7月から臨床検査技師が着任したことも、大きな変化と言えます。僻地や離島はどこでも同じでしょうが、医療従事者の確保は重要な問題です。

◆小西氏の個人的なニュース◆

1)小笠原航路上にあるが普段は夜間通過で見れない、伊豆諸島の南にある鳥島と孀婦岩を見れた。

 5月末におがさわら丸引退イベントの一環で、東京を夜出発し二日後の早朝に父島に到着する便が設定されたので、逆一航海で上京し見て来ました。多分もう一生見れないと思います。

2)戸籍を元に先祖を調べて、250年前没の自分の先祖の墓を鳥取で見つけた。

 以前から休暇上京時に先祖調査をしていたのですが、戸籍を元に鳥取へ行って現地調査、まさかこんなに昔のことまで判明するとは思いませんでした。ちなみに残念ながら、先祖は誰も「薬剤師かそれに類する職業」の者はいません。

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小笠原と東京の、ちょうど中間地点にあるのがこの鳥島。特徴的な外観をしている活火山。研究員などが時折上陸するそうだが、基本的には無人島となっている。普通におがさわら丸に乗ると、鳥島沖は午前0時半から1時ごろに通過になるので、見ることはできない。  この時は先代おがさわら丸の引退記念イベントの一環で、鳥島などを昼間見れるように、東京を夜出発の特別便だった。逆1航海(このとき東京都内滞在28時間)までして、わざわざ見に行った甲斐があった。なお、島民が上京する場合、最短日程は逆1航海になるが、これだと通常なら夕刻に東京に着いて翌日午前東京発になり、かなり大変(昼ご飯を地上で食べれない)。よっぽどの理由がない限り、島民は逆1航海では上京しない。

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鳥島のさらに南にあるのが孀婦岩(そうふいわ)。この写真からでは、比べるものがないのでいまいち実感しにくいが、周囲何もない所に100m以上の高さの岩が一つ、海面から突き出ている。突然このようなものが出現すれば、誰だってびっくりする。見る角度によっては女性に見えるので、こういう名前になっているそう。この特別航海では、他にベヨネース列岩や須美寿島なども見ることができた。学生時代に地理の授業中、地図で見つけた変わった名前の島を、今回実際に目で見て確かめられたことは、今年の大きな感動の一つだった。  ちなみに28時間の都内滞在は、院外薬局への挨拶回りや、お土産品探し、日用雑貨の買い出しなどですぐに終わっていった...。

【連載コラム】Ph.リトーひとり薬剤部from小笠原

【コラムコンセプト】
 僻地や離島の薬剤師業務って、給料は高いだろうけど、周りに何にもない不便な所で大変そうなイメージがある。それに不便な地で「生活」もしていかなければいけないから結構な覚悟が必要そうだ。......けど実際のところはどうなの?そんな興味と疑問を併せ持つ薬剤師のために、日本で最も行きにくい離島で働く薬剤師が送るコラム連載。良い面悪い面全てを含め、離島におけるありのままの薬剤師業務や生活を、面白おかしくお伝えしていけたらと考える。堅苦しい薬の記事の合間にここを読めば、「私は都会でないと無理だ...」と思っている人も、(保証はできないが)案外すんなり僻地でもやっていけるかもしれない。

【小西良典氏 プロフィール】cfe16ed4007e8fd8d26248d6a2afad043c7a3e9f.jpg
 大学卒業後薬学部ではなく理学部の大学院に進学。博士課程を中退。その後、ドラッグストアなどで働きながら全国を旅する生活を続けて8年あまりのある日、旅行先の小笠原村が薬剤師を募集していることを知り、勢いで出願。見事採用され、以後、父島の診療所に勤務。旅行経験から、全国どこの街でも道に迷わない自信がある。趣味は工作、パソコン、料理、ロシア語など多数。最近は、毎日録画をしている昼の映画や海外ドラマを片付けるだけで週末が終わっていく。

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