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経済的な問題があるようです

在宅活動のピットフォール - Case5 -

2017年02月08日 00:16

在宅活動を始めた、もしくは関心があるのだけれど、いざ実践となると、「唐突なハプニングに対応できる自信がない」という初心者の方もいるのでは。これから毎月、実際の活動で起こりえる落とし穴(ピットフォール)を事例に挙げ、その対応方法、解決策を探っていきます。

Case5 経済的な問題があるようです

独居の患者さんで訪問しても患者さんの他に相談相手がいない、ご家族が多くてそれぞれに主張が異なりまとめ役が分からない、訪問のたびに付き添うご家族が異なる場合など、なかなかキーパーソンが分かりません。どうすればよいでしょうか。

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在宅活動歴 13年 

何度か訪問すると納得してくれることが多い

訪問の回数を極力少なくするよう心がけることはあります。ケアマネに訪問回数を相談することもあります。ただ、1時間の訪問看護療養費よりもずっと安いですし、ヘルパーさんに薬の整理をしてもらうよりは安全、確実で安いと思います。ケアマネによっては訪問看護の回数を減らしたり、利用者を説得してくれることもあります。何回か訪問してバイタルチェックや処方変更などをしていると、「そんなことまでしてくれるのか」と納得してくれることが多いです。

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在宅活動歴 7年

担当者会議で話し合い、訪問回数を調整

経済的に困っている患者さんについては、訪問回数の調整を検討し、他職種も含めて担当者会議などで話し合います。

私が担当した患者さんで、長い在宅療養生活の中、一時期は外来投薬で過ごされた方がいました。看護師の訪問も訪問リハビリも回数を減らしましたが、その間も他職種との情報共有は継続しました。最期が近づいてきた段階で再度薬局の訪問を開始し、ご自宅で最期まで過ごされました。

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在宅活動歴 5年

薬剤師が訪問するに至った背景を
理解してもらう

薬剤師が訪問することに価値を見いだしていないのであれば、訪問をやめてみるというのも1 つの手だと思います。しかし、薬剤師が訪問するに至った背景には、なんらかの理由があるはずです。その理由を理解してもらうことが必要だと思います。

薬剤師は
「配達」をしているわけではない

 この患者さんは「配達代」という表現をされているので、「薬剤師は薬を家に配達してくれる人」というイメージをお持ちなのでしょう。しかし実際には服薬管理、バイタルチェック、残薬整理、生活状況の把握など、さまざまなことを訪問時に行っているはずです。患者さんから直接見えないところでも、訪問前に他科受診の薬剤の飲み合わせや重複の確認、医師への処方提案など、いろいろな角度から服薬支援の計画を立てているはずです。

専門職の特性を活かした
薬剤師ならではのサービスがある

「薬の管理は看護師さんが行ってくれるから」という声を耳にすることがあります。しかし、他職種にはない薬剤師ならではのサービスがあります。たとえば、疑義照会や処方提案といった業務です。これにより、処方箋が発行される前後で残薬調整をしたり、患者さんに最も適した薬剤への再検討や提案ができます。私たちにとっては当たり前の日常業務ですが、薬剤師にしかできないことです。 

また、訪問看護師に配薬を頼むと、より費用がかかることも考えられます。訪問看護30分未満の利用料は薬剤師の居宅療養管理指導費と同程度ですが、看護師がその他の看護業務に加え、配薬の役割を担うと、場合によっては30分以上の滞在となり、さらに料金がかさむことも考えられます。 

看護は看護師、薬は薬剤師といったように、在宅では様々な専門職がそれぞれの役割を担いながら協力し合っています。各専門職の特性を生かしたサービスの利用が、患者さんに最大の利益をもたらしてくれますので、患者さんには薬剤師ならではのサービスをご理解いただくとよいと思います。

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在宅活動歴 21年

重要事項説明をしっかりと

在宅の場において、薬剤師が何を行うのかをきちんと説明されていないのでしょうか。在宅活動前の重要事項説明というのは、そういった意味でも重要なことです。

年金生活者や経済的に困っているケースは何回か経験しました。ケアマネや医師とも相談しましたが、個々の状況によるので、これといった解決法はないと思います。生活保護の受給が一策となることもあるかもしれません。


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