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肺炎球菌ワクチン誤投与で注意喚起

厚労省から安全性情報

2017年02月09日 10:00

 厚生労働省医薬・生活衛生局は昨日(2月7日)、医薬品や医療機器などの安全性情報を発出し、医療関係者に対して肺炎球菌ワクチン製剤の誤処方に注意するよう呼びかけている。同製剤の誤処方については以前から注意喚起が行われてきたが、2015年の報告事例を分析した結果、2歳未満の乳幼児に2歳以上が接種対象である23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(商品名ニューモバックスNP)が誤投与されるという事例が確認されたとして、今回あらためて誤投与防止策を徹底するよう求めている。

オーダーから投与までのチェック機能に問題

 今回の安全性情報では、2015年7月1日~12月31日に報告された医療事故などの情報を分析した結果、注意喚起が行われているにもかかわらず再発が確認された事例を紹介。その1つとして肺炎球菌ワクチン製剤の誤処方例が挙げられている。

 紹介されている事例は、2歳未満の乳幼児に13価肺炎球菌結合型ワクチン(商品名プレベナー13水性懸濁注)を接種すべきところ、ニューモバックスが誤って接種されたというもの。接種当日は誤投与に気付かず、後日近医を受診時に医師が母子手帳の予防接種欄に貼付されたロットシールを見て誤投与の可能性に気付いたという。

 この事例の背景には「ワクチンが個人別の払い出しではなく、外来分としてまとめて請求するシステムになっていた」「投与した医師もワクチンが『プレベナー13』であると思い込んでいた」ことなどがあったとして、オーダーから投与までの各過程でのチェック機能が不十分であったことが指摘されている。

 「プレベナー13」は生後2カ月~6歳の小児および65歳以上の高齢者、「ニューモバックス」は2歳以上を対象としており、接種対象者ではない者への接種については十分な効果が得られないことに加え、安全性が確立されていない。誤処方が発生した施設では、再発防止のため個人別の払い出しのシステムとし、薬剤部での生年月日からの年齢確認を徹底。また、ワクチン投与時には医師と看護師で二重確認を行い、家族にも薬剤名を確認してもらうといった対策を講じているという。

呼称は「肺炎球菌ワクチン」ではなく製品名で

 なお、今回の安全性情報では2010年に通知した注意事項である「医療機関または医薬品卸売販売業者は、肺炎球菌ワクチンの処方、調剤および注文の際には呼称として製品名を用いること」「接種対象者の年齢、基礎疾患の有無を確認する」「小児科を有するなど2種類の肺炎球菌ワクチンを両方とも使用する可能性のある医療機関では特に注意する」ことなどをあらためて示すとともに、以前報告されている誤接種の事例として以下を紹介している。

  • 2歳未満の小児に対して接種する目的で卸売販売業者に対して「肺炎球菌ワクチン」と注文したところ、「ニューモバックス」が納品され、そのまま接種した
  • 小児科外来から「肺炎球菌ワクチン」との請求が薬剤部にあり、以前から他科にて使用していた「ニューモバックス」が払い出され、接種した
  • 「ニューモバックス」と「プレベナー13」をともに納入した実績がある医療機関から卸売販売業者に「肺炎球菌ワクチン」と注文があり、納入された「ニューモバックス」を2歳未満の小児に接種した
  • 手書き処方により「肺炎球菌ワクチン」と請求があり、薬剤部にて成人に対して「プレベナー13」が払い出され、接種した

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