新規登録

在宅酸素患者の火災死亡事故が多発

厚労省から安全性情報

2017年02月09日 10:15

 「喫煙などが原因と考えられる火災により在宅酸素療法を受けている患者が死亡する事故が繰り返し発生している」として、厚生労働省は昨日(2月7日)発出した医薬品・医療機器などの安全性情報で「在宅酸素療法を受けている間はたばこを吸わない」「酸素濃縮装置やボンベなどの周辺にストーブなどの火気を近づけない」ことなどについて、医療関係者や患者、その家族に対し注意を呼びかけている。

原因の4割超が「喫煙」

 安全性情報では「在宅酸素療法に用いられる酸素濃縮装置や液化酸素および酸素ボンベなどは、添付文書や取扱説明書などに従って適切に使用すれば安全な装置だが、酸素は燃焼を助ける性質が強いガスであるため火気の取り扱いについて細心の注意が必要」と指摘。「以前から厚生労働省や日本産業・医療ガス協会がパンフレットや動画などを通じて酸素吸入時の火気の取り扱いについて注意を喚起してきたが、在宅酸素療法中の患者が喫煙などを原因とした火災により死亡する事故が繰り返し発生している」としている。

 2016年11月末日時点の情報に基づき同協会がまとめた資料によると、2015年2月~16年4月に火災事故によって死亡した在宅酸素療法中の患者は8例。年齢は60~80歳代で、80歳代が最も多かった。また、2003年10月~16年11月に発生した在宅酸素療法中の患者居宅における火災事故(患者が死亡または重体もしくは重傷を負った例に限定)は61件に上り、事故の原因として最も多かったのは「喫煙」で43%を占めていた。その他の原因は「漏電」「ストーブ」「線香」「台所」「ろうそく」など。ただし、「酸素供給装置が直接の火災原因となったことはない」としている。

 今回の安全性情報では、医療関係者に対し、以下の点について患者やその家族に注意喚起を徹底してほしいと求めている。

  • 高濃度の酸素を吸入中に、たばこなどの火気を近づけるとチューブや衣服などに引火し、重度の火傷や住宅の火災の原因となる
  • 酸素濃縮装置の使用中は、装置の周囲2m以内には火気を置かない
  • 火気の取り扱いに注意し、取り扱い説明書通りに正しく使用すれば酸素が原因でチューブや衣服などが燃えたり、火災が起きることはないため、過度に恐れることなく、医師の指示通りに酸素を吸入する
トップに戻る