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働く母親を支援する

2017年02月15日 07:30

みやQ(保険薬局 管理薬剤師)

 少子高齢化社会となり、15歳から64歳までの生産年齢人口はこれからの35年間で3分の2になると試算されている(国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口)。政府は、女性の活用で労働者不足を解消しようともくろんでいる。

 薬剤師業界はどうだろう。薬剤師調査によると、薬局・医療機関に勤める女性薬剤師の比率は3分の2程度で安定している(厚生労働省 薬剤師調査)。薬剤師として働きながら、家事・育児・介護などの家庭の労働を両立している女性が多い。政策よりも先を進んでいる業界である。

 ママ薬剤師の多くは非常に勤勉で、業務の密度が濃い。作業を手早く行い、それでいて基本を押さえた丁寧さが光る。服薬指導も生活に即した工夫をしている。できるときにできることをしようという意識が高い。日ごろから家事や育児など、その場で起こる案件を効率的に処理しているからだろう。特にパートタイムの方は、限られた時間しか働けない負い目を質の高さでカバーしているように思える。私は、近隣の医療機関が終わる時間まで働く社員である。何時まで働くことになるのか先が見えない分、長時間働ける体力を、つい温存してしまう。彼女たちは、家庭こそ主戦場であるにもかかわらず、職場でも全力でやっているというのに。

 薬局を訪れる、働くママも大変だ。わが子の体調不良で保育園から呼び出され、急いで受診したようだ。待合室で、申し訳なさそうに職場に連絡を入れている。そして、わが子の薬の説明を一生懸命に聞き、質問している。早く良くなってほしいと願う気持ちが伝わってくる。 

 ママ薬剤師であれ、患児のママであれ、彼女たちの子育てを支援することが、明るい日本の将来への道筋となる。子育てをしながら、周囲に遠慮せず、無理なく働ける社会をつくり出す必要がある。高齢化が進む中で、ママの持ち味の丁寧さと能率の良さが生きるだろう。もっとも、今の政策では薬局の長時間労働の緩和は難しいかもしれないが。

主婦の多い現場で、患者さんも薬剤師も薬局スタッフも満足できる職場について考えています。
◆連載コラム「みやQのハッピーな職場って?
Blog「くすりや」の「現場」

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