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服薬指導、その時間を「タブー」と決めたのは・・・患者さん?それともアナタ?

2017年03月03日 08:30

霧島市立医師会医療センター 薬剤部 調剤室長 岸本 真

病棟での服薬指導をしっかりと理解し、治そうとする意欲も十分ある――つまりアドヒアランス良好な患者だと薬剤師が判断していても、後日看護師より「きちんと服薬できていない」と報告を受けることがあります。

「アドヒアランスは良好だったのにナゼ?」

「薬を嚥下できない」「薬をPTPや分包紙から取り出せない」といった服薬困難を抱えていませんか。服薬状況の悪さが患者の理解度の低さによるものではなく、脳梗塞やパーキンソン病などによる嚥下機能障害や運動機能障害に起因する場合、それらの機能障害を考慮した直接的介入が必要になります。しかし、薬剤師が患者の服薬風景を見る機会は少ないため、イメージだけで服薬できない原因を判別し、対応するには限界があります。ではどうするか。

病棟に立つことができるのであれば、「モーニング/ランチタイム服薬指導」を提案します。服薬指導を朝食や昼食の前後に行うのです。一般的に「避けた方がいい」といわれている時間帯ですが、患者の服薬状況、さらには食事風景を直接、確認しやすく、これまでと違った視点からの服薬支援や薬学的介入が可能になります。例えばパーキンソン病患者に対しては、運動機能の状態に基づいた処方提案などが行いやすくなります。睡眠薬を服薬中の患者に対しては、朝の覚醒状況を踏まえた処方提案ができます。さらに、同じ時間帯に病棟を巡回することで、患者の身体状況、服薬状況などを継続的に把握でき、「点ではなく線としての介入」による薬物療法の質の向上につながると考えます。

モーニング/ランチタイム服薬指導の有用性は病院に限りません。患者宅を訪問する薬剤師も、この時間帯に訪問すれば見えてくることがあると思います。いざ!実際の服薬現場へ!!

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