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幹線道路沿いの居住で認知症発症リスク上昇

2017年03月15日 09:00

 幹線道路の近くに居住すると認知症リスクが高まることが明らかになった。カナダのグループがLancet2017;389:718-726)に発表した。

 最近のエビデンスで幹線道路沿いの居住が認知機能に悪影響を与える可能性が示唆されているが、認知症、パーキンソン病(PD)、多発性硬化症(MS)との関係は明らかではない。

 同グループは、2001年4月1日時点でカナダ・オンタリオ州に居住していた20~50歳の全成人(約440万人、MSコホート)と55~85歳の全成人(約220万人、認知症とPDコホート)のうち、同国生まれで5年以上の同州居住者を追跡し、幹線道路から居住地までの距離とこれら神経疾患発症との関係を検討した。幹線道路から居住地までの距離は、登録5年前の1996年の郵便番号から個別に確認した。

 2012年までの追跡で24万3,611例が認知症、3万1,577例がPD、9,247例がMSを発症した。解析では、幹線道路から居住地までの距離が300mを超える住民を参照群とした。その結果、認知症発症の補正ハザード比は同距離50m未満群が1.07(95%CI 1.06~1.08)、50~100m群が1.04(同1.02~1.05)、101~200m群が1.02(同1.01~1.03)、201~300m群が1.00(同0.99~1.01)であった(傾向性のP=0.0349)。

 この関係性は、大都市圏の住民および同じ場所に住み続けている住民で特に強かった。一方、幹線道路から居住地までの距離はPDとMSの発症には関係していなかった。

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