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実臨床で亜鉛欠乏症を見逃がさない

日本初「低亜鉛血症」治療薬ノベルジン®

2017年04月28日 08:30

ノーベルファーマ株式会社は、国内で初めて「低亜鉛血症」の適応が承認された「ノベルジン®(一般名:酢酸亜鉛水和物)」についてのプレスセミナーを開催した。

 ノベルジン®はウイルソン病の適応を持つ薬剤。これまでの医学部教育では臨床栄養学の教育が不十分で、臨床医が「亜鉛欠乏症」「低亜鉛血症」について十分な知識を持っているとは言いがたく、亜鉛欠乏症は見逃されてきた。また医療用医薬品としての治療薬が無かったことから、今回のノベルジン®の効能追加の承認は、医療現場での亜鉛欠乏症治療において大きな期待が持たれる。

乳幼児期・小児期・成人に特徴的な亜鉛不足の症状は?

 亜鉛は味覚・臭覚の維持のほか、300以上の体内酵素活性や構造に関与する必要不可欠なミネラル。体内で合成されず、また体内吸収率も食事(亜鉛含有量はカキ、肉類に多い)の影響はあるが30%と低い。日本人の亜鉛の推奨量は男性10mg/日、女性8mg/日妊婦で10mg/日、授乳婦で11mg/日。亜鉛欠乏症は乳児から高齢者に至るまで、起こりうる決して稀な病態ではない。

 乳幼児期では、母体の亜鉛不足が原因で、ひどいおむつかぶれや皮膚炎。小児期では、発育障害や身長・体重の増加不良(低身長児)。成人・高齢者では、菜食主義や高齢による食事量減少(特に肉類摂取不足)、糖尿病や慢性肝疾患による低亜鉛血症がおこる。このような亜鉛欠乏症状を臨床医・医療従事者が見逃さないことが大切だと帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科教授 児玉浩子氏は述べた。

低亜鉛血症診断の上で治療を

 大阪国際がんセンター副院長 片山和弘氏はノベルジン®が医療用医薬品として効能追加承認されたことで、低亜鉛血症が疑われる場合は、サプリメントを使うよりも、きちんと血清亜鉛値を測って診断した上で、医療用医薬品のノベルジン®で亜鉛欠乏に伴う低亜鉛血症の改善をすべき。特に慢性肝疾患・肝硬変において低亜鉛血症がある場合は亜鉛補充療法を考慮すべきであり、亜鉛補充によりアンモニアを中心とする蛋白質代謝の改善と、さらに線維化や発がん・再発抑制をする可能性があると述べた。

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