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ネットに氾濫する医療・健康情報に問題意識を

2017年06月19日 08:30

Fizz-DI 児島 悠史

昨年末、肩凝りの原因を幽霊だとする記事などを配信していた健康情報サイトが休止したことは、記憶に新しいのではないでしょうか。今年の春には、乳児が「ボツリヌス症」を発症し死亡したというニュースが大きな話題になりましたが、レシピサイトにハチミツを含む離乳食が多数掲載されていたことも問題視されました。

どちらも、インターネット上に掲載された情報が、国民の健康を脅かす危険性を示唆しています。しかし、これらは氷山の一角。インターネット上には、科学的な根拠に乏しい健康・医療情報があふれています。

一方で、情報の発信源や根拠を確認するという情報リテラシーは、一般に浸透していません。耳目を集めるために情報が脚色されていたとしても、疑うことなく信じられてしまいます。そして、過激な情報は目立つため、何の根拠もない誤解や偏見でも一気に拡散されてしまうのです。例えば、「インフルエンザワクチン」と検索してみましょう。「ワクチンは毒だから打ってはいけない」というような情報がたくさん表示されます。

患者が誤った情報に惑わされないよう、私は服薬指導の機会を利用します。患者の知識が、正しければそれを補強し、間違っていれば正確な理解に導くような指導を心掛けています。そのため、医療ニュースだけではなく、ネットにはどのような意見が上がっているのかを随時確認するようにしています。さらに、文献などを情報源とする、信頼性のある医療情報をウェブサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」で公開しています。ここでは国民の情報リテラシー向上を目的とする記事も配信しています。

医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、インターネット上にデタラメな健康・医療情報が氾濫していることには危機感を抱き、もっと声を大にして改善を訴え、対策を講じていく必要があると思います。

コラム連載を開始しました。
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