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レゴラフェニブ、肝細胞がんに適応拡大

適正使用の徹底を

2017年07月03日 14:45

 バイエル薬品は6月26日、抗悪性腫瘍薬レゴラフェニブ(商品名スチバーガ)について、「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞がん(HCC)」に対する適応追加の承認を取得したと発表した。また、同薬の適正使用アドバイザリー・ボードは医療関係者に向けて「レゴラフェニブの使用にあたっての留意事項」を公表し、同薬の適正使用の周知徹底を促している。

肝細胞がんの二次治療に使用可能

 これまで、切除不能なHCCの治療選択肢はソラフェニブ(商品名ネクサバール)のみであったが、今回の承認により、HCCの二次治療にレゴラフェニブが使用可能となる。レゴラフェニブは、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」「がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍(GIST)」に対する承認を得ており、今回のHCCは3つ目の適応となる。

 今回のHCCに対する適応拡大は、ソラフェニブによる治療後に病勢進行が認められた切除不能なHCC患者を対象とした国際共同多施設第Ⅲ相試験RESORCEのデータに基づいている(Lancet 2017; 389: 56-66)。同試験では、レゴラフェニブの全生存期間(10.6カ月)はプラセボ(7.8カ月)に対して有意に延長したことが示された。

同薬の使用には施設要件などの条件

 今回の承認を受け、同アドバイザリー・ボードは医療関係者に向け、「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌を適応とするレゴラフェニブの使用にあたっての留意事項」を発表した。がんや消化器の関連学会の公式サイトにも掲載されている。

 同留意事項では、HCCを適応とするレゴラフェニブの適正使用の周知徹底について、以下の通り強調されている。

・本剤を使用できる施設として4つの施設要件(使用成績調査の契約が可能、患者登録の協力が得られる、緊急時の体制が整っているなど)が設定されていること
・投与前の適正使用患者基準の確認および投与前患者登録への協力
・本剤投与前・投与中の定期的な検査(特に肝機能検査)の実施
・手足症候群、高血圧、肝機能障害の検査・診断・処置などについて、処方医と専門医が連携し対応すること
・患者に対し、手足症候群の予防措置、毎日の血圧測定、肝機能障害の症状について説明し、本剤による副作用の予防および早期発見を促すこと
・患者またはその家族への本剤の安全性および有効性情報や肝細胞癌治療などについての十分な説明を実施し、同意を得ること

 同アドバイザリー・ボード肝細胞癌委員長の金子周一氏(金沢大学大学院消化器内科学教授)は「レゴラフェニブの第Ⅲ相試験はソラフェニブに忍容性がある患者を対象に行われ、副作用で投与中止に至った患者は除外されていた。レゴラフェニブ投与中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬または投与を中止するなど適正な使用が必要である」としている。

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