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しっかりした基礎の上に、専門性を

2017年07月06日 08:00

 みなさん、こんにちは。森 博美と申します。病院薬剤部(大垣市民病院)に38年間勤め定年後、現在はたんぽぽ薬局株式会社に2年間勤務しています。この長い40年間の薬剤師人生での経験から現役の皆さんにお伝えしたいことがあります。

 私の思いを伝えるべく、PharmaTribune読者モニターの皆さんと意見交換しました。一人でも多くの読者の方に響けば望外の喜びです。

私の思い しっかりした基礎の上に、専門性を

 長い薬剤師人生、何か自分のやってきたことが形として残るといいですね。若いころ、ちょっとしたきっかけで始めたことをこつこつ積み重ねていくと花開くことがあります。誰も見ていなくても、ただひたすら自分で決めたことを突き詰めると、誰にも負けない分野ができます。しかし、決してテーマは大勢が興味をもっているものに固執してはなりません。むしろ、誰も手掛けていないテーマを見つけることが大切です。そのテーマは自分が経験して、自分自らがやらなければならないと強く思ったものが良いですね。筆者は、病院に就職してから半年余りで中毒と漢方に出会い、今も続けていられることに深く感謝しています。これには多くの人に出会い、そこからチャンスをもらい、周りの人達の助けがあったから、様々な活動や研究ができたと思います。

 認定薬剤師の資格は、ただのコレクションであってはならず、実際に役立ててこそだと思います。専門性を高めれば、これはあの薬剤師に尋ねればいい、社内でも○○薬局の誰々に問い合わせればいい、となれば取得し甲斐もあります。一人の薬剤師がすべてに精通することは不可能であり、昨今は医師や看護師から尋ねられることも高度な内容になってきたため、専門家を育てることが必要です。

 薬剤師の種々の認定資格も、しっかりとした基盤があってこそ、専門性は活きるため、あせらずに着実に進んでいただきたいですね。

Q1 お持ちの認定資格を教えてください。

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Q 2 認定資格の知識が役立った経験があれば具体的に教えてください。

  • アスリート、およびトレーナーからドーピングに当たるかどうかの質問が寄せられた。
  • 身体疾患でも精神面の影響を考えるようになった
  • 認定薬剤師のIDカードを名札にしていると、患者さんから質問が多いように感じる。
  • 今の薬局店舗は薬剤師全員が当初から認定薬剤師をもっていたため、他店舗から信頼されており、学術的な問い合わせが多い。
  • 漢方薬・生薬認定薬剤師の勉強もしているのは社内で自分だけなので、社内講師で漢方の講義をさせてもらった。漢方に関しては他店舗からも問い合わせが多い。その中で医師に対する回答の場合はなるべくEBMで伝える。資格の勉強以外にも常に東洋医学全般を勉強しているため、がん患者さんに漢方クリニックを紹介したり、痛みに悩む患者さんに鍼灸院を紹介したりと、喜ばれている。とても良くなっているとお話があって、うれしかった。栄養指導の場合に、薬膳の考え方も取り入れて指導している。今後は、市民会館などで、講演などしてみたい。

ぜひチェレンジし続けましょう!

 森です。貴重なご意見ありがとうございます。

 研修認定薬剤師(日本薬剤師研修センター)は、認定資格のベースであるため取得率が高くなっています。また、かかりつけ薬剤師になるための条件にもなっているため取得を推進している職場もあると思います。この資格があるとステータスが髙いと認識され、医師、看護師などの医療スタッフから、また患者さんや市民から、高く評価されていることについてうれしく思います。

 その他の多くの資格は、主に病院薬剤師が取得していますが、薬局薬剤師が単独で取得できるものもあります。例えば、「漢方薬・生薬認定薬剤師」は全国で現在3,000名ほど存在し、その中で薬局薬剤師が多くを占めており、重宝がられることがしばしばあります。このため、今後は活躍できる場が増えてくると思います。

 また、病院や大学の力を借りれば、取得できる認定資格もありますので是非チャレンジしてみてください。

コラムコンセプト

大垣市民病院薬剤部(岐阜県大垣市)に38年間勤め定年後、調剤薬局に2年間勤務している筆者。40年間の薬剤師人生で経験したこと、多くの方々との出会いの中で感じたことを通して、現役薬剤師の皆様に向けてメッセージを送ります。メッセージを受け取ったPharmaTribune読者モニターはどう感じたか、読者モニターの意見を受け取った森さんの思いは。読者と執筆者の思いをつなぐ双方向のコラムです。

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