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着実な積み重ねから専門性が開花する

2017年07月13日 08:30

たんぽぽ薬局株式会社 森 博美

 40年にわたる私の薬剤師人生からのメッセージを伝えたい。

 長い薬剤師人生、自分のやってきた何かが形として残るといい。若いころに、ちょっとしたきっかけで始めた取り組み。こつこつ積み重ねた結果、花開くことがある。1つのテーマをただひたすら突き詰める。誰も見ていなくても。いずれ、誰にも負けない分野ができる。大勢が関心を寄せるかどうかに固執してはならない。むしろ、誰も手がけていないテーマを見つけることが大切だ。自らの経験から、自分自身が取り組まなければならないと強く思ったものがよい。

 私は、病院に就職してから半年余りで中毒、漢方というテーマに出会った。これらは薬剤師も関わるべき分野であると考え、病院内に薬剤師による中毒、漢方の専門チームを立ち上げた。2つのチームは他職種への専門的な情報提供を目的とし、勉強会を開催して知識のアップデートにも励んでいる。周りの人たちの助けを借りながら、中毒、漢方への取り組みを今も続けていられることに深く感謝したい。

 認定薬剤師も取得した。認定クリニカル・トキシコロジスト(日本中毒学会認定)、漢方薬・生薬認定薬剤師(日本薬剤師研修センター・日本生薬学会認定)は、更新を続けている。それぞれの薬剤師が取得する認定資格はただのコレクションであってはならず、実際に役立てるべきだ。専門性を高め、「これはあの薬剤師に尋ねればいい」「○○薬局の誰々に問い合わせればいい」と言われるようになってほしい。

 1人の薬剤師が全ての薬物・医療情報に精通することは不可能だろう。昨今は、医師や看護師から尋ねられる質問も高度な内容になってきた。領域ごとに特化した専門家を目指すことが必要である。専門性は、しっかりとした基盤があってこそ生きてくる。自分のテーマを見つけたら、焦らず着実に進んでいただきたい。

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