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薬剤師は、やりがいのある素敵な職業と自覚して

2017年07月27日 08:30

 みなさん、こんにちは。森 博美と申します。病院薬剤部(大垣市民病院)に38年間勤め定年後、現在はたんぽぽ薬局株式会社に2年間勤務しています。この長い40年間の薬剤師人生での経験から現役の皆さんにお伝えしたいことがあります。

 私の思いを伝えるべく、PharmaTribune読者モニターの皆さんと意見交換しました。一人でも多くの読者の方に響けば望外の喜びです。

私の思い 薬剤師は、やりがいのある素敵な職業と自覚してほしい

 医療人がやりがいを感じるときは、共通して、患者が良くなり、本人や家族から感謝の言葉「ありがとうございました、お蔭さまで良くなりました」を言われたときです。

 健康サポート薬局は薬剤師が主導できる業務であるため、なおさら、この言葉の力を感じますが、決して自分の力量を過信せず、重大な病気が隠れている可能性があれば、すみやかに医師へ受診勧奨をすることを忘れてはならないと思います。処方箋を応需することは受け身の業務ですが、いかに医師の処方意図をくみ取り、患者のアドヒアランスを保つかが重要です。また、医師は薬剤師に残薬・飲み忘れ・持参薬のチェックを望んでいますが、副作用の早期発見にも大きく期待しています。薬剤師は、患者のみでなく他職種から評価されても、やりがいにつながると考えます。

 健康サポート薬局は、病人ではなく地域住民の健康を維持することに主眼が置かれているため、薬剤師の職能を全面的に活かして行うことで、責任と大きなやりがいが生じます。今まさに、薬剤師のモチベーションを上げる格好の機会です。健康増進と発病の予防への取り組みは、食生活の改善、運動指導、禁煙指導、健康セミナーなど、啓発活動の範囲は極めて広くなります。

 近い将来、ロボット化されて、これらの多くを委ねることができそうですが、人は笑顔でも元気を与えられます。また、患者に具体的な目標を持ってもらい、それに向かって頑張れるように精神面でも支えることができます。

 そして、私達薬剤師も常に高い目標を持ち、それに一生懸命取り組めば、知らないうちに到達できて、それまでの過程を苦労と思わず、また面白いことが待っていると感じれば、きっとやりがいを継続させることができると思います。

Q1 読者モニターの皆さんは、薬剤師という職業にやりがいを感じていますか?

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Q2 「感じている」と答えた方に伺います。特にやりがいを感じるのは、どのような場面ですか?

  • 患者と話し、納得を得られて笑顔を見せてくれたとき。
  • 治療に前向きになってくれた時
  • 後ろ向きだった方が、服薬の必要性を理解してくれ笑顔で「ありがとう。頑張ってみる。」と言われた時。
  • 「ありがとう。おかげでよくなったよ」と言われた時
  • 患者さんが僕の顔や名前を覚えてくれて、頼ってくれること。全力でサポートしたくなります。
  • 患者、医師、看護師からの医薬品に関する相談を解決できたとき

Q3 「感じていない」と答えた方に伺います。特にやりがいを感じないのはどのような場面ですか?

  • 薬を渡すだけと思われている
  • 服薬指導のために患者さんをお呼びした時、「お会計は?」とすぐに聞かれコンビニの店員と同じように感じる。自分のコミュニケーション能力が低いのかな、と時々悩むことがある。
  • 薬剤師というよりプチ医師。やりがいを感じないわけではなく「薬剤師」である必要性を感じない。
  • 医療人なのか経営者なのか中途半端な立場なので目的が何か未だに見つからないから。
  • 院内での評価が曖昧で、何を言っても聞き入れてもらえない。
  • まだ薬剤師しかできないと思える業務をなせていないと思うからです。

Q4 「薬剤師はやりがいのある素敵な職業だと自覚して」について、どう考えますか?ご意見をお聞かせください。

自己研鑽して今以上にやりがいを感じられるように

  • 薬剤師はやりがいのある職業だと思っていますし、薬剤師になってよかったと本当に思っています。まだまだ薬剤師として不足している部分があるので、もっともっと努力したいと思います。この先、法律も変わるでしょうし、薬剤師の地位も上がってくるかもしれません。どんな状況になっても薬剤師を志した時を忘れず邁進していきたいと思っています。
  • 血圧が高いと受診勧奨され病院を受診したという話を聞くと、その薬剤師がとても素晴らしくて輝いているように思えます。薬剤師としては当たり前なのでしょうけれど。薬局の中で処方せんを待っているだけだとダメですね。

もっとできることがあるはず。でも、答えが出ない

  • ロボットにAIにとって代わられないように、常にできることは何かを考える必要はあると思います。
  • ロボット化されて業務はラクになるのだと思う。薬剤師も少ない人数でできるようになるのだと思う。薬剤師にしかできない仕事、投薬や指導、人と接する部分が重要になってくる
  • 機械に任せられることは任せる。ただ、気持ちは人間同士でないと分かり合えないと思っている。より患者に寄り添える薬剤師になれると思う。 薬剤師としてもっとなにかしたい、でもわからない、というモヤモヤのなかでずっと仕事している。
  • 健康サポート薬局は医療費削減に大きく貢献できる制度で、これから進めていかなければならないと思います。 しかし今の調剤薬局は処方箋なしでは入りづらいです。ドラッグストアのように気軽に訪れることができるようにすべきです。

カッコいいことを書きましたが、苦しいときもありました

 森です。貴重なご意見ありがとうございます。

 私自身が感じたやりがいは、もちろん患者さんからの感謝の言葉ですが、病院勤務時代に診断や処置について医師にアドバイスし、救急患者さんが何人も助かったこと、またお薬相談コーナーにいらっしゃった患者さんの担当医に漢方薬を処方提案し、見違えるように良くなったことでした。これらはプチ医師ではなく、薬学の視点からのアドバイスでした。やはり、患者さんにとって良いことだと強く思えば、積極的に処方提案や疑義照会ができますね。

 モチベーションを保ちながらの長い薬剤師人生、苦しいときもありました。カッコいいことを書きましたが、すべてがパーフェクトというわけではありません。これまで様々な葛藤があり、そして今の自分があります。この場を借りて、家族はもちろんですが、これまで支えてくださった多くの方々に深く深く感謝いたします。ご協力いただいたPharmaTribune読者モニターのみなさま、またこの記事をご覧になってくださり、共感していただいた方、全く反対の意見の方、私を学会やセミナーで見かけたときには、どうか気軽にお声をかけていただければ幸いに存じます。

 最後になりましたが、この素敵な企画をご提案くださったPharmaTribune編集の方々、本当にありがとうございました。

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