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オピオイド鎮痛薬乱用の対策強化、FDA声明

2017年07月27日 09:29

 米食品医薬品局(FDA)長官のScott Gottlieb氏は7月13日、呼吸抑制などの重篤な副作用が問題となっているオピオイド乱用の対策を強化するとの声明を発表した(関連記事「鎮咳・鎮痛薬2成分、小児への使用が禁忌に」「オピオイドとベンゾの併用に警告強化、FDA」)。

公衆衛生緊急事態に全ての当事者の連携が必要

 今回の声明は、FDAが昨年(2016年)依頼した、オピオイド乱用と疼痛管理に関するNational Academy of Sciences, Engineering, and Medicineの(NASEM)の報告書が同日発表されたのを受けたもの。同報告書は、オピオイド乱用の蔓延の深刻さを強調、「この複雑な公衆衛生緊急事態は、FDAとその他政府機関、医療従事者、医薬品業界、政策立案者および患者・家族を含む全ての当事者の関心と関与を必要とする」と指摘している。

法規制を見直し、乱用による公衆衛生への影響も評価

 Gottlieb氏は「オピオイド中毒の蔓延に歯止めをかけることが最優先事項」と強調。2カ月前に長官に就任、オピオイドの規制の見直しに着手した。薬剤提供者の教育、市販前後のリスク・ベネフィット評価およびオピオイド曝露の全体量を減らすための措置などを検討している。リスク・ベネフィット評価の枠組み内で、オピオイド処方の転帰だけでなく、不適正使用による公衆衛生への影響を評価することで、薬剤の承認と廃止の決定を確実するために取り組む。この方針に基づく初の事例として先月、乱用された場合に公衆衛生へのリスクが大きいことから、オピオイド鎮痛薬の市場からの回収を要請している。

 新規の中毒患者を減らすために、オピオイドの適正使用(適応、投与期間・投与量)を確実にするための支援に力を入れる。現行のRisk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS)について、持続徐放性/長時間作用型オピオイド鎮痛薬に加え、即時放出型オピオイド鎮痛薬を含めて改訂する方針で、改訂版に基づいて薬剤師や看護師を含む薬剤提供者の教育プログラムを作成することも検討するという。

 FDAは、新しい疼痛治療法、特に非中毒性の治療法の開発に力を入れている。従来のオピオイドから乱用抑止特性(abuse-deterrent properties)を有するオピオイドへの移行を強く支援していくという。

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