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薬剤師が押さえておきたい健康トピックス(2017年7月後半)

2017年08月01日 06:00

7月15日~31日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

医療サイト鵜呑みの母親 39.5度の高熱1歳児を放置で危機

https://www.news-postseven.com/archives/20170717_590538.html
NEWSポストセブン 7月17日

POINT:子育てに関するネット上のデマ情報を鵜呑みにした母親が、子どもの生命を危険に晒してしまった事例が中国でも起こっています。誰でも様々な情報に触れられる世の中だからこそ、心配や不安につけこむような情報で間違った選択をしないよう、日頃からの啓発も大切です。

アトピー、薬塗り続ける新治療 「見えない炎症」抑える

http://www.asahi.com/articles/ASK7B4HWNK7BUBQU00X.html
朝日新聞デジタル 7月19日

POINT:「ステロイド外用剤を使うと皮膚が黒くなる」といった誤解している人も多く、使用に抵抗のある人は少なくありません。使用量を減らそうと極端に少ない量で使っていたり、少し症状が治まったら自己判断で薬を中断したりといった間違った治療で、何度も炎症をぶり返すことのないよう、正しい使い方を指導する必要があります。

手足口病が大流行のおそれ

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170719/k10011065451000.html
NHK NEWS WEB 7月19日

POINT:手足口病は、主として夏季に5歳以下の子どもの間で流行することの多いウイルス性の感染症です。口内痛で飲食を嫌がることで「脱水症状」にもなりやすいため、ゼリーなどのど越しの良いもので水分補給する方法などを指導する必要があります。

高齢者の高血圧「終末期は治療中止も」 学会が指針

http://www.asahi.com/articles/ASK7N4WWCK7NUBQU027.html
朝日新聞デジタル 7月20日

POINT:日本老年医学会が公表した診療指針では、終末期には「降圧薬の中止も積極的に検討する」という記載がされました。昔から使っているから・・・と漫然と使い続けるのではなく、現時点で薬を使うことがどんなメリットに繋がるのかを改めて考え直すきっかけになると思います。また、この情報をもとに患者が自己判断で薬を止めてしまわないようにも気を付けなければなりません。

本当に危ないの?子どもの車内置き去り

http://weathernews.jp/s/topics/201707/140075/
ウェザーニュース 7月27日

POINT:「ちょっとの時間なら大丈夫」と考えている人は少なくありません。しかし、車内はエアコンが止まるとわずか数分で熱中症の危険が極めて高い環境になります。少しのトイレ休憩、コンビニでの買い物等であったとしても、絶対に子どもを車内に放置してはいけません。
≪炎天下でエアコンを止めた後の車内「湿球黒球温度(WBGT)」の変化≫
5分後:WBGT 25℃(警戒)
10分後:WBGT 28℃(厳重警戒:熱中症患者が急増する領域)
15分後:WBGT 31℃(危険)
※WBGT:湿球黒球温度(℃)、温度・湿度・輻射熱から算出する暑さの指標
参考)環境省http://www.wbgt.env.go.jp/doc_observation.php

医療・介護の負担、8月から増 社会保障の仕組み変更

http://www.asahi.com/articles/ASK7S64SDK7SUTFK01L.html
朝日新聞デジタル 7
月27日

POINT:8月1日から、高齢者は医療・介護サービスの自己負担金額の上限が一部引き上げられます。そのため、70歳以上の医療費自己負担額も以下のように値上がりします。

  • 月額12,000円の人 → 14,000円
  • 月額44,000円の人 → 56,000円

国の医療費が増加し続けている現状では避けられない流れではありますが、薬局での負担額増についても質問があるかもしれません。


【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。

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