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家で挑戦!ペーパークロマトグラフィー

2017年08月15日 08:30

3時間でできる 夏休みの宿題

休みの宿題、多すぎて親がぐったりしませんか?少しでも読者の皆様の負担を軽くしたい!親子で簡単にできる科学的な実験を紹介します。

黒の水性ペンで書いた文字が水に濡れてにじんだ時、赤や青色がでてきて不思議に思ったことはありませんか?この不思議な現象を確かめるために、ペンの色をペーパークロマトグラフィーで見てみましょう!

早速実験してみよう!

●用意するもの

  • 水性サインペン数種類
  • 吸水性のある白色の紙(コーヒーフィルター、キッチンペーパーなど)
  • コップ(透明で高さは10cmくらい)
  • 割り箸  ● 水

●方法

❶ 吸水性のある紙をコップに入るように細長く切る。
❷ 鉛筆で下から2cmくらいのところに線を引く。

❸ 線の上に水性サインペンで点を書く。
  ☞ 点はチョンと印をつける程度でよい。大きすぎるとインクが上る際に太くにじんでしまう。
❹ コップに5mmくらいのところまで水を入れる。
❺ 紙の下端が水に浸るようにして割り箸にはさみ、コップに入れる。この時、書いた点が水に入らないように注意する。
❻ 水が紙に浸み込んで上昇するのに伴い、水性ペンで書いた点からインクが上昇していく〈写真1〉。
 10分後に紙をコップから出して乾燥させる。

02_P1.jpg

結果発表

同じ紙に黒または青色のペンでそれぞれ3 か所、点を書いて観察した。
【黒ペン(写真2、3)】
 A: 下から紫、ピンク、黄緑、水色に分かれた。
 B: 下の方は紫、上の方は青味がかっていた。
 C: 黒点のままで上っていかなかった。
【青ペン(写真4、5)】
 D: 紫と水色にはっきり分かれた。
 E: 青のまま上がり色は分かれなかった。
 F: 水色とピンクにはっきり分かれた。

02_P2.jpg

わかったこと

  • 水性ペンの中でも色が分かれるものと分かれないものがある。
  • 水性ペンはいくつかの色を混ぜて作られている。
  • 発色は同じでもメーカーによって違う色素が含まれている。

もう少し詳しく。ペーパークロマトグラフィーとは?

クロマトグラフィーとは、物質の大きさ・質量・疎水性・親水性・吸着力・電荷などの違いにより生じる移動速度の差を利用して、成分を分離する方法。微量成分の定性・定量や、試料の各成分を精製分離する方法として利用価値が高い。
ペーパークロマトグラフィーはろ紙(紙)と水やアルコールなどの溶剤を使って展開させる。

色が分かれる理由は?

色素はそれぞれ水への溶けやすさ(親水性)、紙への吸着しやすさなどが違う。紙の先端を水に入れると水はその繊維の間を毛細管現象で上昇していく。色素も水とともに上昇していくが、上に上がるにつれて、水分量が少なくなる。それに伴って、親水性の低い色素から順番に上昇が止まる。その結果、色素に含まれる分子の種類によって、上昇する高さが異なり色素が分離できる。

色が分かれるペンと分かれないペンがある!その理由は?

水性ペンの原料には「染料」と「顔料」の2 種類があり、色が分かれるのは染料の方。

●染料

水に溶けた状態で存在する(砂糖水のイメージ)。色素の粒子が細かく数が多く、紙の繊維質の中に浸透して発色する。発色は良いがにじみやすい。

●顔料

色素の粒子が大きく水に溶けきれず、溶剤に分散した形で存在する(ココアのイメージ)。紙の表面に粒子を留まらせる方法で着色する。耐水性に優れておりにじみにくい。また、紫外線への耐光性があり、色あせしにくい

02_Z1.jpg

【協力:ゼブラ株式会社】

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