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長期間の食事の質改善で死亡リスク低下

女性4万7,994例、男性2万5,745例を対象に調査

2017年08月18日 08:00

 米・Ohio UniversityのMercedes Sotos-Prieto氏らは、長期にわたる食事の質の変化と死亡リスクとの関連を検討した結果、12年間の食事の質改善とその後の死亡リスク低下との間に一貫した関連が認められたとN Engl J Med2017; 377: 143-153)に発表した。

食事スコア2割改善で死亡リスク2割低下

 Sotos-Prieto氏らはNurses' Health Studyに登録された女性4万7,994例とHealth Professionals Follow-up Studyに登録された男性2万5,745例を対象に、1986~98年の12年間における食事の質の変化を①Alternate Healthy Eating Index 2010(AHEI-2010)②Alternate Mediterranean Diet(AMED)③Dietary Approaches to Stop Hypertension(DASH)―の3種類の食事スコア で評価し、各スコアの変化に応じて5群に分類した。年齢などで調整したCox比例ハザードモデルを用いて、その後の1998~2010年における死亡リスクとの関連を解析した。

 その結果、食事の質が12年間ほぼ一定の第3五分位群(0~3%スコア上昇)と比べて、食事の質が最も大きく改善した第5五分位群(13~33%スコア上昇)は全死亡リスクが有意に低下し(P<0.001)、調整後ハザード比(HR)はAHEI-2010で0.91(95%CI 0.85~0.97)、AMEDで0.84(同0.78~0.91)、DASHで0.89(同0.84~0.95)であった。

 全3種類の食事スコアで、20パーセンタイルのスコア上昇により全死亡リスクが8~17%低下することが示された。さらに、AMEDおよびAHEI-2010では20パーセンタイルのスコア上昇により心血管死リスクがそれぞれ7%、15%低下した。

 また、12年間を通じて食事スコアが低かった群と比較して、最初から高スコアを維持していた群は全死亡リスクが低く、AHEI-2010で14%(95%CI 8~19)、AMEDで11%(同5~18)、DASHで9%(同2~15)のリスク低下が認められた。

ナッツ・豆類の増加と赤肉・加工肉の減少で改善可能

 Sotos-Prieto氏らは「対象の大部分が白人の医療従事者であった今回の結果を一般化するには限界がある」とした上で、「米国の成人において、12年間の食事の質改善と死亡リスク低下との間に一貫した関連が認められた」と結論付けている。

 同氏らは「食事スコアの改善に最も大きく寄与した食事要素は、全粒穀物、野菜、果物、魚またはω-3脂肪酸」と指摘し、「因果関係があると仮定して、12年間でAHEI-2010スコア(110点満点)が22点上昇すると、その後12年間の死亡リスクが約20%低下する。ナッツおよび豆類の摂取をゼロから1日1食分に増やし、赤肉および加工肉の摂取を1日1.5食分からほぼゼロまで減らすと20点のスコア上昇になる」と解説している。

 また、DASHスコアと心血管死リスクとの有意な関連が認められなかったことに関しては、「DASHスコアを構成する食事要素は他のスコアと共通する部分もあるが、魚または特定の脂肪酸や中等度の飲酒という心血管死リスク低下との関連が示されている要素が含まれていない」と述べている。

3種類の食事スコア(いずれも高スコアほど健康的な食事)

①Alternate Healthy Eating Index 2010(AHEI-2010):11種類の食事要素×0~10点=総スコア0~110点

②Alternate Mediterranean Diet(AMED):9種類の食事要素×0点か1点=総スコア0~9点

③Dietary Approaches to Stop Hypertension(DASH):8種類の食事要素×1~5点=総スコア8~40点

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