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番外編!第50回日本薬剤師会学術大会参加レポ(後)

2017年10月20日 08:30

前編に続き、後編では連載に絡めた雑感をお伝えします。

今回の学術大会に参加申し込みをしてからのいろいろな手続きを考えると、育児などの事情によって時間に制約のある薬剤師にとって、参加ハードルは高いと感じました。

家族のスケジュール調整や費用...profile_miyaq_smallicon.jpg

公式サイトからスケジュールを抜粋すると...

事前登録開始(ランチョンセミナー、ブランチセミナー、一部の分科会):

4月12日(水)12:00

新学期開始・新入学早々の日程です。この時点で確定できる子持ち家庭はどれだけあるでしょうか。小中学校だと大きな行事予定は知らされているでしょうが、細かい行事や地域行事、部活・クラブ活動の日程はまだ決まっていないところが多いのではないでしょうか。参加費の納入は8月まで猶予があったので、もしも都合が悪くなった場合は、キャンセルするのを忘れないようにしましょう。

今回は東京開催だったので、宿泊先に困ることはなかったのですが、地方では交通手段や宿の予約が取れなくて参加できなくなる可能性もあります。実際、地方開催だと参加者数が減ります。開催地が遠方の場合、交通費や宿泊費といった費用の問題も意外と大きいものです。

profile_miyaq_smallicon.jpgどうすれば参加ハードルを下げられる?

この2日間の学術大会、個人や家庭の事情で時間に制約のある薬剤師にとって、参加ハードルの低いものにするにはどうすればよいでしょう。

1. 参加できなくてもプログラム集を入手できるようにしてほしい

プログラム集は事前参加登録者には郵送、当日参加者は現地で入手できます。講演要旨(抄録)はウェブやアプリで閲覧可能ですが、プログラム集に掲載されるパスワードが必要です。学術大会に足を運ぶことはできなくても、抄録を読んで雰囲気だけでも感じ取りたい人もいるのではないでしょうか。なお、これまでの学術大会の抄録は、日本薬剤師会の学術大会抄録公開ページで閲覧できますが、開催から半年後に掲載されるようです。

2. 1日参加券を出してほしい

宿泊は無理だけど1日なら参加できる方も多いと思います。事前登録1万円、当日参加1万2,000円は高すぎると思う人も多いでしょう。学術大会の開催には会場費や受付スタッフの動員などコストがかかるために割高になるのでしょうが、1日しか参加できない人への配慮があると幸いです。

3. 参加した人は職場で話題にする。参加報告をSNSやブログにアップする

発表内容の録音、録画・写真撮影は禁止です。しかし、自分が何を学んできたかの報告はいろいろな形でどんどんやりましょう!学会に参加していても、別の会場で同時進行の発表は聞くことができませんので、誰かがその内容を報告してくれると非常に役に立ちます。

大々的な報告会だと参加する人・留守を預かる人双方にとって荷が重すぎるので、職場での話題にする、報告レポートを申し送り事項に盛り込むなど、善意に委ねたものにするとよいのではないでしょうか。

Twitterでのツイートや、参加報告ブログをまとめた記事です。

『第50回日本薬剤師会学術大会の内容をつぶやいた方のまとめ』

4. 学会・研修会開催情報をチェックして、無理なく参加できるものを探す

最近では、いろいろなところで学会や研修会が開かれています。弊害が指摘されることもありますが、参加できる機会が増えたのはよいことではないかと考えます。日本薬剤師会では各地(地区や都道府県など規模はいろいろ)での学術大会も毎年行われていますので、まずはそちらに参加するのもよいと思います。

5. 家事を諦めて家族旅行ついでに参加する!

宿泊を伴わなくても家事にしわ寄せが来るのが学会・研修会への参加。帰宅した後に溜まっている家事のことを思うと、躊躇するのは当然ですね!

ああ、こんな時に「デキる!父ちゃん薬剤師」の父ちゃんがいれば...と思う方も多いのではないでしょうか。実際、奥さんが家を離れる際には家事を一手に引き受けるそうです。

今回、わが家も帰宅後、山のように溜まっている洗濯物に愕然としました。夫が洗濯をしていませんでした。翌日、洗濯機を2度回しました。

方法は2つ。配偶者や子供が身の回りのことを最低限できるようになるか、もはや家事そのものを諦めて、溜まる家事を最小限にすべく、家族旅行のついでに学会に参加するかです!

お金はかかりますが、家族全員が外出すれば、家事の溜まり具合は軽減されるはずです(たぶん)。子供の世話まで学会に参加する相手に任せて、ひたすら旅行を楽しむような配偶者でないことだけをお祈りします。

さて、学術大会の雰囲気は伝わりましたでしょうか。

来年は金沢で9月23、24日に、再来年は下関で10月13、14日に開催されることが決定しています。費用などの準備を今からでも始めてはいかがでしょうか。他の薬局の取り組みを広範囲に知ることができるよい機会ですよ!

【コラムコンセプト】

薬局業界では「在宅」だの「24時間対応」だの言われてるけど、実際に現場で働く人の半分以上は、家庭で大きな役割を果たしている主婦薬剤師。高齢化社会でも子供たちの健やかな成長を見守るのは必要不可欠のはず。なのに、未来をつくる子供たちとその親を支えようという機運が起こらないのはなぜ?薬剤師はワーク・ライフ・バランスを考えてはだめなの?薬剤師だって医療人である前に生活人だ!と疑問に思う日々。主婦ばかりの薬局で、子供とその親の健康を支援する現場で考えた、現場目線のコラム。

【プロフィール】

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大学卒業後、色々な薬局での勤務を経験。現在は小児科の処方箋を多く受ける薬局で管理薬剤師として働く。薬剤師としては中堅どころ。実生活では子どもはいない。子どもの多い職場で働いていた経験が長いのに、未だに子どもが苦手なのが課題。薬局という狭い場所にいながらも、様々な情報や知見を得られるのがインターネットの利点と認識し、活用。それでも、生活の場で得られることはインターネットでは得られないので外にも出る。薬剤師だって生活者であることを意識して、心身ともに穏やかな日々を願って暮らしている。

blog:「くすりや」の「現場」
http://miyaq.hatenablog.com/

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