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薬剤師が押さえておきたい健康トピックス(2017年10月後半)

2017年11月01日 07:00

10月16日~31日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

TBS「金曜ドラマ『コウノドリ』」の第2話で子宮頸がんとHPVワクチンがテーマに

http://www.tbs.co.jp/kounodori/
TBS 10月20日

運動障害などの副反応はHPVワクチン非接種群にも同様に出ていること、WHOが接種再開を提言していることなどがドラマ内で言及されました。しかし、SNSなどでは積極的接種の再開を求める医療従事者への人格攻撃まで行われている現状で、冷静な議論が行われている例は少なく、子宮頸がんそのもののリスクや怖さも置き去りにされています。マスコミの感情的な報道が過熱したことで広まったこの問題、改めてテレビドラマで取り上げたことは大きな問題提起になるはずです。

薬物乱用防止、バーチャル動画で啓発 福岡県、全国初

https://mainichi.jp/articles/20171024/k00/00m/040/046000c
毎日新聞 10月23日

危険薬物を使うとどうなるのか。安易な気持ちで誘いに乗った結果、交通事故を起こしたり、幻覚で人を傷つけてしまったり、自分が病院に救急搬送されたり・・・といったストーリーを、バーチャルリアリティー(VR)で疑似体験できる動画が作成されました。福岡県の「県薬物乱用防止啓発サイト(http://www.no-drugs-fukuoka.jp/2017/10/13/586/)」から視聴することができます。地域で若者向けに薬物乱用防止の講演をする際にも非常に有用だと思います。

青汁飲んで34日間入院の事例も...増える健康食品トラブル

http://www.sankei.com/smp/life/news/171024/lif1710240010-s1.html
産経ニュース 10月24日

「薬は副作用があるから怖い、健康食品やサプリメントは副作用がないから安心」という間違った認識で健康食品やサプリメントが選ばれていることは、よくあります。しかし実際には健康被害も相次いでおり、なかには入院や死亡に至る事例も起こっています。身体に合わないこともあるため、飲み始めて体調に異変があれば摂取を中止し、病院を受診するよう注意喚起が必要です。

受動喫煙ゼロは断念

https://mainichi.jp/articles/20171024/k00/00e/010/208000c
毎日新聞 10月24日

今年8月、日本医師会・薬剤師会などが呼びかけた「受動喫煙防止対策を強化・実現を求める署名」では264万件以上の署名も集まりましたが、厚生労働省が提案した「飲食店や職場・家庭など全ての場所での受動喫煙をゼロとする」という目標は、国会議員の賛同を得られなかったようです。受動喫煙は、多くの薬の体内動態にも影響する厄介なものです。今後も引き続き、医療従事者として対策強化を求める声を挙げていく必要があります。

【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】
京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。近著は、「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」。

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