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薬剤師が押さえておきたい健康トピックス(2017年11月前半)

2017年11月15日 07:00

11月1日~15日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

薬局が病院の周りにやたらと溢れかえる事情

http://toyokeizai.net/articles/-/196018
東洋経済 11月6日

内容の妥当性はさて置き、「外から薬局や薬剤師がどのように見られているか?」ということを考える上では非常に興味深い内容になっています。例えば、「調剤は誰がやっても同じ」ということは、提供されるサービスの質が担保されているという意味でもありますが、記事内では批判の対象になっています。こうした意見を踏まえ、今後どのようなサービスを提供し、どんなアピールに力を入れていくべきかを考える必要があります。

日本テレビ「得する人損する人」で、グレープフルーツジュースを使ったダイエットが紹介

http://www.ntv.co.jp/tokuson/oa/index.html
日本テレビ 11月2日

グレープフルーツジュースは一部のCa拮抗薬の効き目を強め、副作用を起こす恐れがあります。テレビで紹介された果実ジュースを飲んで副作用を起こしてしまわないよう、改めて注意喚起が必要です。なお、グレープフルーツに限らず「フラノクマリン」を豊富に含むブンタンやハッサクなどでも同様の相互作用が報告されていますが、「フラノクマリン」を含まないレモンや温州みかんでの報告はありません(独立行政法人国立健康・栄養研究所 「健康食品の安全性・有効性情報」/※参考 https://www.fizz-di.jp/archives/1024408880.html)。

耐性菌 現状や予防法など伝える動画公開

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171113/k10011221281000.html
NHK NEWS WEB 11月13日

「耐性菌」の拡大・被害を防ぐための啓発動画が、国立国際医療研究センター病院から公開されました。抗生物質の使用に対する介入をしにくい薬局薬剤師でも、「風邪に抗生物質は効かない」、「処方された抗生物質は勝手に途中で止めない」、「たとえ家族がもらったものでも他人の抗生物質は自己判断で使わない」、といった患者教育は積極的に行っていく必要があります。

タイから個人輸入のやせ薬で健康被害 厚労省が注意喚起

http://www.asahi.com/articles/ASKC972SZKC9UBQU01S.html
朝日新聞デジタル 11月9日

「やせ薬」をインターネットで個人輸入して使用した人に健康被害が多発していることから、厚生労働省が注意喚起を行っています。インターネット上では様々な海外製の医薬品が販売されていますが、こうした医薬品を使って死亡した例も報告されています。また、このような方法で薬を入手していた場合、健康被害を受けても「医薬品副作用被害救済制度」の対象外になってしまいます。スマートホンやパソコンからボタン1つで危険な薬物を購入できてしまう現状に対し、薬剤師はもっと注意喚起していく必要があります。

【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】
京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。近著は、「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」。

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