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生き残りのポイントは「判断力」を磨くこと

2017年11月21日 10:30

シップヘルスケアファーマシー東日本株式会社 川村和美

 国家戦略特区での獣医学部の新設をめぐる問題は記憶に新しいが、ここで追従してはならない前例として、薬学部が挙げられていたことをご存じだろうか。「薬剤師が過剰供給になり、新設の薬学部は定員割れを起こしている」と、獣医学部の関係者は新設に関する規制の必要性を訴えた。

 事実、薬学部のある大学は20年前の1.6倍に当たる73大学に増加し、一方で23大学が定員割れになっている。今後、就職できない薬剤師が出てくることも必至だ。多大な税金を投入して養成した有国家資格者が、将来、職に就けないなど、古参の薬剤師としても一国民としても、大変複雑な心境である。

 供給が満たされた瞬間、雇用側の選別が始まる。病院であろうと企業であろうと、より質の高い人材がほしい。それに呼応してか否か、薬剤師の認定制度や専門制度が雨後の筍のように創設されて、いまや50に上る。

 こうした制度により、"ある領域の知識が身に付いた"薬剤師は増えたのだろうが、"薬剤師の質が上がった"とは言い難い。本来、知識を増やすのは、より正しい判断に近づけるためだ。しかし、資格取得が目的化し、臨床でその知識を十分に活かすことができていない。長年、薬剤師の教育研修に携わってきた立場から肌身に感じるのである。

 どんなに広くて深い知識があろうとも、コミュニケーションスキルを高めても、状況を判断する力が鈍ければ活かすことはできない。これからの厳しい時代、生き残りのポイントは"判断力を磨くこと"だと考えている。1つ1つの課題をあらゆる方面から考え、検討し、決断する。決定に沿った行動をし、その行動が適切だったのかどうかを振り返る。このプロセスをぜひご自身の活動において実践し、日々判断力を磨く意識を持っていただけたのなら、寄稿者としてこの上ない喜びである。

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