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外国人にも正しく服薬してもらうために

2017年12月13日 16:30

とまと薬局 川瀬直子

 勤め先の薬局に、時折、外国の方がお見えになる。最初のうちは片言の英語で対応するのだが、そのうち患者さんの日本語のほうがずっと上手になるということの繰り返しで、こちらの英語はまったく上達しない。ある日、忘れ物の傘の持ち主を探して、心当たりに片っぱしから電話をかけたところ、英語圏の患者さんに「スミマセン、ニホンゴワカラナイ」と言われ、撃沈。こちらは英語で尋ねたのだが。一念発起、英語のグループレッスンのクラブのドアをたたいて、今年で4年になる。

 その前から、英会話を習得したいとは思っていた。丸暗記できるような「調剤薬局の英会話」の本を探した。ネット情報も役立つが、一冊の本にまとめたものが欲しかった。ありそうなものだが、そんな本はなかった。ないなら、自分で書こう。5年前から、薬局で喋っていることを英語の文章にして書きためた。

 処方箋受け取りから投薬時の説明全般まで。第一章、「こんにちは、処方箋はこちらへどうぞ」から始まる。患者さんに訊きたいこと、伝えること、保険証の確認、支払いのこと。最終章は、「お大事にどうぞ」。領収書、調剤明細書、容器代の説明、保険証の返却、お薬手帳の使い方など。さらに、症状の観察、検査値の確認のほか、患者さんに近所で会ったら? ひょっとして傘をお忘れでは? などといった、シチュエーションについてもまとめた。

 グループレッスンのアメリカ人の先生に月に2回、1年半かけて赤ペンで校正していただき、ファイルに収めてこの初夏に完成! 題して"English at the dispensing counter "。副題は、「海外の方に薬を正確に飲んでいただく助けになりますように」。あとは完璧に暗記するだけである。

 ...誰か、傘を忘れないかなあ。

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