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薬剤師が押さえておきたい健康トピックス(2017年12月前半)

2017年12月18日 07:00

12月1日~15日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

水ぼうそう患者が激減 無料の予防ワクチン効果か

http://www.asahi.com/articles/ASKCN5WRJKCNULBJ00K.html

朝日新聞デジタル 12月1日

水痘患者が、2011年から2016年の5年間で3分の1以下に減少したとする報告がありました。2014年10月から原則無料でワクチン接種できるようになったことも大きな要因と考えられています。3歳以上になると費用がかかるため、2歳までに2回の接種を済ませられるよう呼びかけていく必要があります。

子宮頸がんワクチン勧奨再開求め学会が声明

http://www.sankei.com/life/news/171209/lif1712090047-n1.html

産経新聞 12月9日

日本産科婦人科学会が接種勧奨の再開を強く求める声明を発表したのは、2015年8月に始まり今回で4度目です(http://www.jsog.or.jp/statement/statement_171211.html)。なお、メディアの偏った報道により接種率が大きく下降したデンマークなどでも、国が事実に基づく情報提供とキャンペーンを行うことで接種率は回復できたことが報告されています。日本でも安全なワクチン運用と国民の不安払拭、それと併せて体調不良を訴える患者への真っ当な心身ケアを考えていくべきです。

Google検索から不正確な医療情報が消える 「前代未聞の規模」

https://www.buzzfeed.com/jp/seiichirokuchiki/google-update-02

BuzzFeed NEWS 12月7日

インターネットの検索結果には不正確な医療情報が溢れているとずっと指摘されてきましたが、Googleが12月6日に大きなアップデートを行い、検索結果が一変しました。これによって、儲け最優先で不確かな医療情報をばらまくWebサイトが減ると良いのですが、医療従事者による有用な情報発信も多くが姿を消してしまったほか、不正通販サイトもまだたくさん残っているため、今後の調整に期待したいところです。

お薬手帳、メモで活用 薬剤師と情報共有

http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2017120502000002.html

中日新聞 12月5日

「お薬手帳」が薬の悪い飲み合わせや重複の防止に役立つ、という認識は広まってきましたが、まだ「患者自身がメモを書き込む」ことは多くありません。残薬の数をメモしておくこと、診察時に尋ねたいことを箇条書きにしておくこと、頓服薬を飲んだ時間や回数を記録しておくことなど、医師・薬剤師との情報共有ツールとしても活用できることを伝えていく必要があります。

【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】
京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。近著は、「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」。

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