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AI時代の薬剤師

2018年01月17日 08:30

さすらいの薬剤師

「AIが普及したら薬剤師はいらんなあ」。 薬局の待合室から、こんな声が聞こえた。

ガーン。そんな風に思われてたのか。調剤室を振り返れば、分包機がせっせと一包化。水剤マシンはぐるぐる回り、軟膏練り機はブンブンいって調剤を助けてくれている。今でも既に、機械の力を借りれば、人の手をほとんど介さずに調剤業務をこなすことができる。AIが発達した、近い未来...。調剤用の機械に処方箋を投げ込んだら、鑑査済の薬がぽん!と出てくる日も、まんざら夢ではないだろう。その横には、ハキハキと患者さんに説明するAIロボットが佇んでいるかもしれない。

おぉ、本当に薬剤師はAIに乗っ取られてしまうのか。

これまで、私たちは「正確さ」、「早さ」を主眼に業務を行ってきた。正直、忙しさにかまけ、機械的に処方箋をさばく時もあった。そのせいなのか、患者さんに「分かってるから説明はいらない」「ドクターと話してるから」と、そっけなくされることもしばしば。これじゃあAIに乗っ取られても仕方ないよね。

でも!人間くさい薬剤師を求めてくださる患者さんも多いと信じたい。たとえば、病を抱える不安、病と闘う勇気...そんな患者さんの想いに共感し、寄り添う。それは患者さんと同じように痛みを感じられる人間にしかできないはずだ。ならば、AIには正確に早くこなすべき業務を譲り、私たちはじっくり患者さんと向き合おう。AIは急に「辞めます」なんて言わないし、少々忙しくても雑な仕事にならない。人手不足も解消するし、私たちはもっと余裕をもって仕事に取り組める。薬剤師には患者さんの想いを汲み取る力や状況を想像する力、コンサルティング能力など、人間にしか持ち得ない力が要求されるようになるだろう。

もっと人間らしく。
AI時代の薬剤師は人間力を磨きながら、AIと共生していく...はずだ。

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