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往診の『初めの一歩』をお手伝いしたい

2018年01月25日 09:00

 つぼみ薬局を開局して9度目の師走は例年に比べて初雪は早いし、何より寒い(泣)。つぼみ号のタイヤも12月に入り早々に冬用にシーズンチェンジしておいて良かった!

 そんな年の瀬に舞い込んだ新規の依頼は、今から3年前に起きた『広島土砂災害』の被災地である八木3丁目にお住まいの方です。この地域への訪問は災害が起こる前に一度行ったきり。「かかりつけ薬局が臨時休業で困っている...」とお電話をいただき薬をお届けしましたが、住宅が混み合い、道が狭く車で行くには何となく不便な地域という印象でした。

 八木3丁目に向かうため坂道を上がると、災害復旧車両と書かれたゼッケンを付けた大型ダンプ・交通整理員の存在にまだ復旧が終わっていないことを知りました。

"私流"を封印するか悩んだ医師

 この患者様をご紹介いただいたのは、院内調剤のクリニックの医師です。以前、ケアマネジャーとして関わっていた患者さんの往診医を引き受けて下さった医師から「私の後輩です」とご紹介いただいた方。グループホームの往診時の処方をいただくことからの関わりでした。関わり始めた当初、「下肢にむくみがあるので利尿剤が追加されるかと思っていた」と介護者から聞いて報告したら、「あなたは薬を処方するんですか?」とあきれられました。

 その医師の考える薬剤師像と私がかけ離れていたようで、何度『私流を封印』しようか...、と悩みました。しかし、患者様やその介護者からの訴えを聞けば、それに対して薬剤師として医師へ情報提供したくなります。

 当初、ギクシャクしていたのですが、諦めず私流を貫き、入所時の残薬をお預かりすれば処方日数の調節をお願いしたり、併用薬を聞き取ればお伝えするうちに「個人宅へ往診へ行こうと思うんだけど薬をお願いできないだろうか」と電話をいただきました。

往診している医師が増えている印象。薬剤師の役割も拡大していくのでは

 つぼみ薬局の開局当初(8年前)は、地域の開業医の先生は外来受診が困難になった患者様を往診専門医へ紹介しておられる印象でした。しかし、ここ数年通院が困難になるとお昼休みや午後休診の日に積極的に往診に行く医師が増えておられるように感じます。往診の『初めの一歩』のお手伝いができれば...何て生意気なことを考えながら、ますます私たち薬剤師の役割は拡がっていくのかなぁ、と感じる年の瀬でした。

【コラムコンセプト】

ケアマネとしても薬剤師としても在宅活動を長く続けて筆者が、地域包括ケアの中でどのように薬剤師として貢献していくか、日々のエピソードとともに綴っていきます。

【角山美穂 プロフィール】

2009年11月、「在宅専門薬局」と言う想いでつぼみ薬局を開局。当初は、併設した「つぼみ薬局居宅介護支援事業所」の介護支援専門員として居宅を訪問したり、「つぼみ薬局」の訪問薬剤師として活動。現在は「街角相談薬局」という立ち位置で活動中。

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