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薬剤師が押さえておきたい健康トピックス(2018年2月前半)

2018年02月16日 07:00

2月1日~15日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

確定申告で市販薬対象の還付始まる 医療費と比べ申請を

http://www.sankei.com/life/news/180212/lif1802120019-n1.html

産経ニュース 2月12日

確定申告の時期になり、「セルフメディケーション税制」を利用する人からの問い合わせも増えることが予想されます。全ての市販薬ではなく「スイッチOTC」が対象であることや、健康診断を受けている必要があること、「医療費控除」と両方適用はできないことなど、難しい条件があることは知っておく必要があります。

1回飲むだけのインフル新薬、5月発売へ 塩野義製薬

https://www.asahi.com/articles/ASL215QFPL21ULBJ00L.html

朝日新聞デジタル 2月2日

1回の内服で治療が完結する新しいインフルエンザ治療薬『ゾフルーザ(一般名:バロキサビル)』が2018年5月に登場予定です。『タミフル』が登場した際も、異常行動の原因は薬だと決めつけるような報道が大々的になされ、未だにその誤解は十分に払拭されていません。今回の薬についても潜在的なリスクに注意するとともに、誤った情報が拡散されないよう気を付けておかなければなりません。

抗生物質「風邪なら投与」はダメ 医療界や厚労省

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26555050V00C18A2CR8000/

日本経済新聞 2月6日

一般の方は「細菌」と「ウイルス」の区別がほとんどついていないという調査結果もあることから、「抗生物質がもらえない」と言われた場合には丁寧な説明が必要です。その際、従来は抗菌薬の「重症化を防ぐ効果」が重視されてきましたが、肺炎で入院する人を1人減らすために必要な治療数(NNT)は12,000を超えるとする報告もあるなど、昔とは考え方も変わってきていることを正しく伝える必要があります。

「食後」の薬は、食前に飲んでも良い

MBS毎日放送「初耳学」 2月11日放送

薬の用法が「食後」となっているのは飲み忘れ防止のためなので、「食前」でも構わない、と解釈されかねないテレビ番組の放送がありました。番組内でも「中には強い薬もあるので・・・」と一応の注意喚起はされていましたが、薬の用法はいい加減に決まっているとの印象を与えた恐れもあり、自己判断による誤った用法変更が増えていないか注意が必要です。

※テレビで放送される健康番組は、こちらで予め確認することができます。
「健康テレビ番組」先取り表(2/15~/19)

【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】
京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。近著は、「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」。

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