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3月後半の押さえておきたい健康情報

2018年04月03日 10:00

3月16日~31日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

飲み残しの薬は、薬局に持参しても返品・返金はできません

http://www.tv-asahi.co.jp/ikegami-news/backnumber/0072/

テレビ朝日 3月24日放送「池上彰のニュースそうだったのか!!

放送内容は、「残薬がある場合は薬局で処方日数の調節をしてもらえる」という趣旨でした。しかし、SNSなどで「飲み残した薬は薬局に返品できる、返金してもらえる」といった、誤った解釈が広まっています。一度調剤して患者の手に渡った薬剤の返品や返金は不可能です。患者から初めて残薬に関する質問を受けた際には、返品や返金ができると誤解していないか注意が必要です。

インフルの治癒証明は必要なの? 自治体の対応割れる

https://www.asahi.com/articles/ASL3S5TP9L37UTIL00W.html

朝日新聞デジタル 3月24日

インフルエンザの感染拡大を防ぐために「治癒証明」の提出を求める学校や企業が増えていますが、国は2009年に「治癒証明書を取得させる意義はない」と通達しています(※)。病院にはインフルエンザ以外の感染症患者もいるため、病み上がりの状態で行くと、新たな感染症に罹るリスクがあります。

また、医療機関を疲弊させることにも繋がります。不要な証明書を廃止するためにはまず、インフルエンザ発症後のウイルス排出期間などに関する理解を広める必要があります。

※厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部 「新型インフルエンザによる外来患者の急速な増加に対する医療体制の確保について」(平成21年10月16日)http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/10/dl/info1016-01.pdf

※文部科学省高等教育局私学部私学行政課 文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課 「新型インフルエンザに関する対応について(第17報)」(平成21年10月19日)https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/14478.pdf

後を絶たない偽造ED治療薬の販売、「死の危険」もある〝怪しいクスリ〟になぜニーズがあるのか

http://www.sankei.com/west/news/180321/wst1803210002-n1.html

産経新聞 3月21日

いま、インターネットで薬の名前を検索すると、個人輸入による海外通販や個人輸入を代行する通信販売を行っているWebサイトが非常に多く表示されます。そうしたサイトでは、ED治療薬に限らず抗菌薬や睡眠薬など、本来は医師の処方が必要な薬も簡単に購入できてしまいます。

しかし、ネット上で入手できる薬の4割近くが「偽物」であると指摘されています。深刻な健康被害や死亡例も報告されていることから、絶対に利用しないよう注意喚起していかなければなりません。

エピペンと抗精神病薬、アナフィラキシー時の併用解禁へ

https://www.asahi.com/articles/ASL3H6VTCL3HUBQU01X.html

朝日新聞デジタル 3月16日

『エピペン(一般名:アドレナリン)』は、これまで多くの抗精神病薬と併用禁忌とされていました。抗精神病薬のα遮断作用によってアドレナリンの昇圧作用が反転し、低血圧を起こす恐れがあるからです。しかし、アナフィラキシーは対応が遅れれば命に関わる危険性があります。

そのため海外ではこれらが併用禁忌とはなっておらず、また国内で報告された副作用はいずれも死亡にはいたらず回復していることから、アナフィキラシーの救急治療時において、エピペンと抗精神病薬はそれぞれ併用禁忌から外されることになりました。

※テレビで放送される健康番組は、こちらで予め確認することができます。
「健康テレビ番組」先取り表(3/27~4/2)

【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】
京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。近著は、「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」。

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