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一緒に働く仲間同士、「縦」より「横」の方がアツい!

アツい薬局をつくったる!#4 神田佳典 絵・ぺお

2018年06月04日 08:00

 まいど!薬局の管理薬剤師けいしゅけ(@keisyukeblog)です。

 前回は新人薬剤師とそれを指導する側としての話をしましたが...やっぱねぇ、横の関係やで。横の関係でいられる職場って、アツいですわっ!!

 ああ、ごめんなさい。主語がないから何の話やねん?ってなりますよね。

 今回、僕がアツく語りたいのは、

一緒に働く仲間同士、人間同士で上下関係の視点って必要なの?

人間関係は「縦」ではなく「横」目線で築くのがアツいやんね!?

っちゅう主張です。管理薬剤師と、一般薬剤師やパート薬剤師、事務スタッフという薬局内の人間関係について話を繰り広げようかと思てます☆

 まず最初に言いたいねんけど、一緒に働く仲間同士って同じ人間同士ですやん。薬剤師なら薬剤師同士ですわ。同じ会社にワケあって雇われてる者同士ですよね?そこに人としての上下関係みたいなんってあるんでしょうかね?どこに上下関係みたいな発想が生まれる余地があるんでしょう?

 ...これまでのキャリアの違いから?年齢の違いから?能力差から?役職の違いから?

 それね、ある視点から見たときには全部意味ない、どうでもいい視点やってことに気が付きます。

876320_fire.jpg患者さんの視点で見たら、僕らはみんな同じ「薬局の人」

 アナタが患者さんとして薬局を訪れたことを想像してください。誰が管理薬剤師とか、誰がパート薬剤師って、パッと見て分かりますか?年齢の上下は見て分かりますわ。けどね、どの薬剤師が上位で、誰が下位かなんて分かりますかね?いやいや、むしろ「そんなこと」に興味なんか持ちませんよね?

 患者さんの視点で「薬局の人」を見てるのんって、全く別の部分なのではないでしょうか?まず第一に、患者さんの視点で見たら、僕らはみんな同じ「薬局の人」やもんね

 薬局に薬をもらいに行く理由はさまざまでしょう。けれど、患者さんの心に残るものや、感動することには共通点があると思います。以前、僕の薬局で行ったアンケートの結果を挙げましょう。

  • 処方せんを両手で受け取ってくれた職員さん、すごく感じが良かった!
  • 杖を突く私の身を案ずるような言葉を掛けてくれた。座っているところまで来てくれて薬を渡してくれた
  • 投薬窓口で薬を渡してくれた薬剤師さんが熱心に話を聞いて「私が求めていることは何か?」を理解しようとしてくれた
  • 患者としてだけでなく、1人の人として大事にしてもらえた気がする

 これらの結果から、患者としてだけでなく、人として大事に扱ってもらえたと感じたときに、「この薬局(の人)、好きやわぁ」ってなるんやなって僕は思いましたわ。

 さて、ここで最初のクエスチョンに立ち返ると、患者さんに医療を提供する場として働く仲間同士に上下関係の視点よりも必要なのって何かと言えば。

「患者さんはもちろん、一緒に働くお互いを人として大事にすること」で、それがあるからこそ「いかにより良い医療を提供するか?をみんなが一緒になって追い求める。職員や雇用形態に関係なく意見を積極的に出し合う」つまり、横並びの視点でお互いを見ることになってくるんとちゃうやろか?

 横目線の人間関係を重視する。それが僕の行き着いた結論です。

 ちなみに、僕は管理薬剤師なわけですが、人間関係を横目線で見ることの大事さを誰よりも強烈に感じているつもりやねん。なぜか? 人には思い出っちゅうもんがありましてな...少し語らせてくださいな。

876320_fire.jpgのサムネイル画像意見しにくい管理薬剤師:僕の意見は「自分に従わない部下の言葉」だった

 現在はエリアマネージャーかつ管理薬剤師の僕けいしゅけにも、当然、一般薬剤師の時代があったわけです。なかなかしんどい時期だったのですが、すごく勉強になった時期でもあります。対照的な2人の管理薬剤師さんの下で、週2日と週3日、それぞれの店舗で働いていました。どちらの店舗の管理薬剤師さんとも、3年ほど一緒に働いたので、人としての人間関係は問題なく築けていました。

 まず最初に登場するのは、週2日勤務した店舗の管理薬剤師さん。仕事はできますし人柄も良く、みんなを笑わせてくれます。しかし、絶対的な上下関係を重視する方でした。

 ある日、僕が「この店舗のシステム、○○すると欠品しにくくなると思います」「あと、先生が就業時間中に外でタバコを吸ってる姿を見た患者さんから、"なんでいま外でタバコ吸うてんのあの人?あれはよくないで!言うといて!"って言われました。確かに勤務時間中ですし、何か別の方法考えませんか?」と申し出たところ、「せやね、まぁ、そこは僕が管理やから、責任ないけいしゅけは考えんでええわ。放っておいて。僕の言うことを聞いてくれてたらそれでええねん」そう言って相手にされませんでした。

 後日、当時務めていたその会社の社長が僕に対して口にしたのは、驚きの言葉でした。

「あんまり下から責任もないのに、意見を言うてきてほしくない。できたらもう一方の店に異動させてくれって。一応、管理責任者の意見を尊重して、会社としてはその申し出を受けようと思う」

 けいしゅけ、異動決定になる、の巻。

 どないやねん!?ほんじゃ何もすんなってか?理由は、部下やから・責任ないからって...。おもんないわぁ〜、仕事だし、仕方ないけども。ーー当時の僕の心境はこうでした。そりゃそうですわな。当然ですが、この時点で上司との人間関係も悪化してしまいました。

876320_fire.jpgのサムネイル画像何でも言えた管理薬剤師:僕の意見は「提案」だった

 次に登場するのは、週3日勤務した店舗の管理薬剤師さん。同じく仕事ができます。何より、患者さんの話をトコトン聞き、納得するまで話してから投薬を終えることを主義としている方でした。

 彼女は、僕が何か意見を言うと「好きにしたらいいやん、あかんかったら"それ、やめて"って言うから(笑)。ただし、言いたいことは言いなさい。やりたいことは、やりなさい」そう言って、いろいろな仕事を積極的に僕に振ってくださったのです。管理薬剤師がするような仕事までも、「やってみる?」と教えてくれはりました。

 ある日、僕はこう尋ねました。「なんでそこまで教えてくれるんですか?僕、もう1つの店舗じゃ、責任ないんやから黙っとけ的な感じで、うるさがられたし...」正直言って、またウルサイ奴だと思われるのは嫌だったんですよね。人間関係が崩れるのも嫌やったし。そやから心配になって聞いちゃったんです。

 そしたら、彼女からは意外な返事が。

「あんたアホちゃうん?ヒラのあんたのファンになってる患者さんが既にいてるやんか。その時点で、キミはこの店舗にとって重要な存在になってんねんよ。誰が地位が高くてエラいとか患者さんからは関係ないわ。人として気分が良くなる窓口対応してくれる子。そういう薬剤師に、患者さんは価値を見出してくれてるねん。薬剤師として、人として、患者さんから重宝されるねんて。患者さんからしたら、けいしゅけと私の上下関係とか無いわ。横並びや。そやから、患者さんのためにできそうなことは何でもやりなさい。言いたいことは言いなさい。管理業務もその一部やで。2人でできたら私も楽やし(笑)そこも横並びでよろしくね☆」

 驚きでした。「横並び」と言ってもらえたこと、すっごく嬉しかった。

 ものすごくモチベーションが上がって、仕事がメチャクチャ楽しくなったのは言うまでもありません。この時期に僕は、多くの仕事を任せられ、保険の勉強も勧められて勉強し、薬剤師としてすごく成長できました。

 そして、患者さんや共に働く仲間を人として横並びの目線で見て、考えて、大切に扱うこと、これ以上に大事なものはないということを学びました。さらには、共に働く仲間同士で、職責や雇用形態に関係なく、意見を積極的に交わすことって大事やなぁ!と痛感したときだったのも付け加えておきましょう。

876320_fire.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像役職としての責任に「縦」の関係があるのは事実、でも、それだけや

 2人の管理薬剤師さんの下での経験談。どちらの管理薬剤師さんが悪いとか、そういうことを言いたいんじゃないです。実際問題、「エリアマネージャー」や「管理薬剤師」といった役職に就けば、それに伴う責任が生じます。その点においては、一般薬剤師とは上下関係が確かに存在することを否定できません。

 ただ、読んでお分かりの通りなんです。それはそれで、患者さんからの評価とは無関係なんですわ。そして、薬局内の人間関係において、一緒に働く仲間の士気を高めるのはどちらの考え方なのか? 明らかなのではないでしょうか。

  • 責任においては、確かに役職別に上下関係が存在することは否定しない
  • 薬局を利用する患者さんの薬局利用満足度は、店舗内の上下関係とは全くの無関係。人として大事にされることが患者さんにとっては重要
  • 一緒に働く仲間同士、お互いを横並びで捉えて意見や業務タスクをシェアする方が、薬局全体でモチベーションは高まる

 だから、僕けいしゅけは声を大にして言いたいんです。

 横のつながりとして、意見を活発に交わし合う薬局ってアツいよねっ!!!

【コラムコンセプト】

けいしゅけが仲間たちとつくる理想の薬局!そこに待ち受けるさまざまな困難とは?困難に真っ向から対峙しさらなるアツさをたぎらせるけいしゅけが繰り出す必殺技の数々、震えて待て!

【神田佳典氏プロフィール】

keisyuke_prof_white.jpg総合病院前の調剤薬局で薬局長として働く薬剤師。2度の心臓手術を乗り越えて与えてもらった人生。誰かのためにその時間をアツく生きると決めました。薬剤師として誰かの役に立つにはどうしたらいいのだろう?そこで出会ったのがEBMであり、所属しているAHEADMAPでした。Passion×EBM×仲間が生み出すエネルギーを武器に、アツい調剤薬局をつくると日々奮闘中です!

ブログ:けいしゅけのブログ薬局

Twitter:@keisyukeblog

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