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PD患者のサプリ摂取、RCTでリハビリ効果検証

2018年09月13日 14:30

 パーキンソン病(PD)患者は栄養状態の悪化を来たしていることが多いが、栄養指導の在り方に関してはエビデンスが不足している。イタリア・Fondazione IRCCS Policlinico San Matteo Clinical Nutrition and Dietetics UnitのEmanuele Cereda氏は、必須アミノ酸やビタミンDを豊富に含むサプリメントの摂取が、PD患者およびパーキンソン症候群患者のリハビリ治療の効果を高めるとのランダム化比較試験(RCT)の成績を、第23回国際パーキンソン病関連疾患学会(IAPRD 2018、8月19~22日、フランス・リヨン)で報告した。

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この記事のポイント

  • 150例を通常食単独とサプリ追加で比較
  • サプリ摂取群で6分間歩行距離が有意に延長

150例を通常食単独とサプリ追加で比較

 L-ドパは、体内で必須アミノ酸のフェニルアラニンから合成され、ドパミンに変換される。また、必須アミノ酸の適切な摂取は、筋量や身体パフォーマンスの向上に寄与する可能性がある。

 ビタミンDについては、PD罹患歴がない約3,000人を対象としたフィンランドの研究で、摂取量が多い群でPD発症リスクが低いことが報告されている。また米国の研究では、ビタミンDの血中濃度が高いPD患者は症状が軽く、認知機能が比較的良好で、うつ症状も軽度であることが明らかにされている。

 Cereda氏らは、筋量をターゲットとした栄養サポートが、PDおよびパーキンソン症候群の患者に対するリハビリ治療の効果に及ぼす影響を検討した。対象は、集学的リハビリ治療を受けているPDおよびパーキンソン症候群の患者150例。通常の食事を摂取する対照群と、通常の食事に加えてサプリメントを1日2回30日間摂取する栄養サポート群に1:1でランダムに割り付けた。サプリメントは、ロイシンを中心とする必須アミノ酸やビタミンDを豊富に含むホエイプロテインをベースとしたもの。

 主要評価項目は、6分間歩行試験(6MWT)における歩行距離の延長。さらに、副次評価項目として4m歩行速度、Timed-up and Go Test(TUG)、Berg Balance Scale(BBS)、骨格筋量(SMM)などの変化量を検討した。

サプリ摂取群で6分間歩行距離が有意に延長

 6MWTにおける歩行距離は、栄養サポート群で平均69.6m(95%CI 60.7〜78.6m)、対照群で平均51.8m(同 37.0〜66.7m)。登録施設の差で調整後の平均差(MD)は18.1m(同 0.9〜35.3m)で、両群間に有意差が認められた(P=0.039)。さらに、ドパミン治療とSMMで調整したMDは18.0m(同 0.7〜35.2m)で有意差が認められた(P=0.043)。

 副次評価項目に関しては、対照群に比べて栄養サポート群では4m歩行速度(MD 0.07m/秒、95%CI 0.01〜0.13m/秒、P=0.032)、TUG(MD -1.1秒、同 -2.2〜0.0秒、P=0.046)、SMM(MD 0.5kg、同 0.0〜1.0kg、P=0.029)がそれぞれ有意に優れていた。

 以上から、Cereda氏は「PDおよびパーキンソン症候群の患者において、必須アミノ酸とビタミンDを豊富に含むホエイプロテインベースのサプリメント摂取は、集学的リハビリ治療の身体機能改善効果を高める」と述べた。

(Medical Tribune Webより転載)

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