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薬剤性パーキンソニズムに薬剤管理で挑む!

目標は振戦の消失

2018年09月25日 09:00

薬剤性パーキンソニズムに薬剤管理で挑む!

つぼみ薬局 角山美穂

 今年の初め、あるケアマネジャーから突然のお電話がありました。

 「老年期精神病の独居の方で、薬を飲みすぎたり飲み忘れたりするのです。そのせいで、薬剤性パーキソニズムが発現しているので、『訪問薬剤管理指導に入ってほしい』とかかりつけの薬局に依頼したら、『遠い』と断られた...。お願いできん?」と。

 「突然舞い込んだ依頼であっても、地域のケアマネジャーからのものはお断りしない」をモットーにやってきた手前、「私でお役に立てるのであれば、喜んで!チームに入れて下さい」とお答えしました。

未経験のシチュエーションが満載!

 しかし、ほどなく届いた『利用者情報』を見ると...。『成年後見制度』を利用している3年前には奇声や救急車を頻回に呼ぶなどのトラブルが続いた...などの記載。私には初めてとなるシチュエーションが満載です。一気に憂鬱になりました。

 初回訪問は、『何事も経験』と気持ちを奮い立たせていきましたが、その緊張感は、他のケースより少し大きかったように覚えています。

 通常、契約の手続きは、初回の訪問薬剤管理指導時に重要事項説明書、契約書を本人または家族と一緒に確認した上で行います。しかし、このケースでは事前に司法書士と契約するという、異例の開始となりました。

まずは飲み忘れ・未使用の薬の整理から

 私が入るまでは、週2回の訪問看護サービスが薬のカレンダーセットを行っており、飲み忘れ・未使用の頓服薬は処分していたとのこと。こうした事情から、私の最初の仕事は、

  • 残薬を把握し、服薬状況を医師へ報告し、残薬は再使用する。
  • 頓服薬の使用状況を確認し、不要な薬は調剤しない。

とサービス担当者会議で決め、他職種に周知してもらいました。

 訪問を開始して4か月、先日は、訪問介護サービスの方からこんな相談を受けました。

  • 「昼過ぎに訪問すると、朝昼の薬がそのまま残っている。どうしたらいいか?」
  • 「下肢のむくみで近くの循環器内科に紹介になった。そちらの薬も一緒に管理してもらえるか?」
  • 「ヘルパーの都合が悪くなり、予約日に受診できなくなったが、薬はいつまであるのか?」

 どれも薬歴に記録しています。

 ケアマネジャーからは、「角山さんが入ってくれるようになり、薬に関して心配なことを気軽に相談できると、みんな喜んでいる」と言っていただき、もう有頂天!五感をフルに生かして自らの立ち位置を模索しつつ、軽減してきた振戦が消失する日を楽しみに関わっていければ...と思う日々です。

※特別養護老人ホーム:介護の必要性がより高く、居宅での生活が困難な要介護高齢者(介護度3~5)を支えるための施設。入浴、排泄、食事等の介護その他日常生活の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行う。

【コラムコンセプト】

ケアマネとしても薬剤師としても在宅活動を長く続けて筆者が、地域包括ケアの中でどのように薬剤師として貢献していくか、日々のエピソードとともに綴っていきます。

【角山美穂 プロフィール】

2009年11月、「在宅専門薬局」と言う想いでつぼみ薬局を開局。当初は、併設した「つぼみ薬局居宅介護支援事業所」の介護支援専門員として居宅を訪問したり、「つぼみ薬局」の訪問薬剤師として活動。現在は「街角相談薬局」という立ち位置で活動中。

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