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薬剤師の役割を知ってもっと活用してほしい〜地域住民への薬の啓発活動

田舎の薬剤師 地域医療への貢献を模索中!〜故郷を薬剤師として支えたい〜#5

2018年10月10日 08:00

 私の勤務しておりますJCHO若狭高浜病院では、地域包括ケア活動の一環として、職員が病院を出て地域に出向き、地域住民とふれあい、ニーズに応える「出前講座」を、地域の老人サロンで開催しております。また、私が住んでいる高浜町では、健康に詳しい町民を育て、地域の暮らしの中で自ら健康になり、かつ家族やご近所さんまで健康にする『健康マイスター養成塾』を開講しております。

 今回は、薬剤師として私が行っている地域での啓発活動についてご紹介します。

fugu_icon_purple.jpg地域住民に医療や薬との付き合い方を伝授する「出前講座」

 まず、「出前講座」について。この取り組みは3年前より開始しておりますが、薬剤科としては昨年度から参加しております。医師、看護師、管理栄養士、理学療法士、介護支援専門員、介護福祉士などの多職種で行っています。

 老人サロンに赴き10〜20人くらいの方に約30分間話をさせていただき、その後質疑応答をしております。どのサロンもだいたい70〜80歳代の方が中心となっており、その約9割が女性です。

 内容は「薬と上手く付き合っていく上で大切なこと」と題しまして、「お薬手帳」「用法と用量」「誤飲」「抗生物質と耐性菌」「残薬」「ニセ医学情報」と「薬剤師の仕事内容」について話をさせていただいております。

 また、終了後の質疑応答では、講座に関する疑問点だけでなく、普段から気になっていることまでさまざまな質問があります。「血圧の薬は飲み続けた方がいいのか、飲み始めたら止められないのか」「薬はお茶で飲んでもいいのか」「サプリメントや健康食品は効果があるのか」などや、個別具体的な質問を受けることもあります。

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多職種で行っている出前講座

kani_icon_redpurple.jpgサプリや健康食品って?健康ものしりさんを育てる「健康マイスター養成塾」

「地域の頼れる健康ものしりさんを育てます」というキャッチコピーの「健康マイスター養成塾」は、一昨年より開講されており、薬剤師は昨年度から参加しております。本年度のチラシはこちら

ちょうどこの記事が公開される日の翌日が、今年の私の出番です。

 この講座には多くの職種が関わっており、地域住民の皆さんにとって、医療・介護の知識を得ることのできる絶好の機会となっております。また逆に、私たちにとっては地域住民の方と接し、啓発のできる貴重な機会となっております。

 昨年は、先ほどの「出前講座」の内容に加え、「サプリと健康食品」と題しまして、「健康食品の分類」「健康食品は安全なのか」「健康食品は効くのか」「あのトクホはどのくらい効くのか」について、話をさせていただきました。

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健康マイスター養成塾の年齢層は幅広いですが、50〜70歳代の健康な女性が中心のようです

tai_icon_red.jpg地域住民への積極的な情報提供を!

 一般住民の方が薬や薬に関連することと接する機会はそれなりに多いと思いますが、現状、薬剤師からの情報提供の機会は十分でしょうか?私はまだまだ少ないのではないかと思います。

 より適切に、より安全に、より効果的に薬を使用していただくには、薬剤師からの情報提供が不可欠だと思います。病院単位、薬局単位、薬剤師会単位、なんでもいいので、こういった機会を増やして、積極的に情報を提供・共有していく必要があるのではないかと感じております。

 最近はあちこちで健康相談会などの取り組みを見聞きしますので、以前よりは増えてきたような実感があります。先日、金沢で開催された日本薬剤師会学術大会では、そういった類の発表が多く見られ、非常に嬉しく思いましたし、頼もしかったです。

 もちろん、最近ではインターネット上でもたくさんの情報がありますので、そこからある程度の情報を得ることはできると思います。しかし、中には情報として不適切なものも含まれ、やはり薬剤師が直接行う情報提供が重要ということに変わりはないと思います。

 講座では「薬剤師の仕事内容」についても触れています。これは、薬剤師の役割の認知度がまだまだ低いと私自身が感じているからです。薬剤師のことをもっと知ってもらって、活用してもらいたいという思いがあります。

 今後ともこのような活動を継続し、地域住民に薬に関する情報を発信するとともに、薬剤師の認知度についても向上させ、地域住民にとって身近な存在になっていければと考えております。

 ちなみに、出前講座や健康マイスター養成塾で嬉しかったこと。私の話を聞かれた方が、病院で声をかけてくださることがありましたし、サロンに参加されていた方が同級生のおばあちゃんだったということもありました。また、私の父や母に「息子さんの話を聞きましたよ!」と報告をしてくださる方もいて、なんだか嬉しかったですし、田舎の狭いコミュニティならではのことなのかなと感じました。

takahama_Fukuikokutai.png福井県では、福井しあわせ元気国体が2018年9月29日〜10月9日にかけて開催され、福井しあわせ元気大会が10月13〜15日に開催される予定となっております。高浜町ではセーリングとトライアスロンが行われました。台風の影響で競技が一部変更されたことは残念でしたが、無事終了することができました。私はスポーツファーマシストの資格を持っておりまして、何度か問い合わせを受けました。少しでも貢献することができてよかったです。

【コラムコンセプト】

たくさんある薬剤師としての働き方の中から選んだ、地域に根ざして働く病院薬剤師。地域に対して何ができるのだろうかと日々考えながら業務をしています。田舎はたいへんなことも多いけど、田舎ならではのおもしろいこともすごく多いです。何か目立つことをするわけではなく、地味に細々と活動している薬剤師がたくさんいることを知っていただき、同じような境遇で働く薬剤師を少しでも勇気づけることができれば幸いです。

【野田学氏プロフィール】

NodaManabu.jpgJCHO若狭高浜病院薬剤科所属。薬学部卒業後、7年間の山口県でのチェーン調剤薬局勤務を経て、地元である福井県の病院に勤めだして5年目。生まれ育った人口1万人ほどの自然豊かな小さな町にある唯一の病院で、のほほーんと勤めながら、薬剤師・医療者・地域住民として自分に何ができるのかを日々模索中。ブログで地域での活動の様子や日々の業務で考えたことなどを書いています。

ブログ:リンコ's diary 田舎の地域医療を志す薬剤師

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