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ARBがマルファン症候群の大動脈拡張を抑制

英・イルベサルタンのARMS試験

2018年10月10日 11:30

ARBがマルファン症候群の大動脈拡張を抑制

 マルファン症候群患者の大動脈拡張に対するイルベサルタンの効果を検討したランダム化比較試験(RCT)ARMSの結果、プラセボ群に比べイルベサルタン投与群では大動脈拡張率が有意に低下したことが、欧州心臓病学会(ESC 2018、8月25~29日、ミュンヘン)で報告された。

この記事のポイント

  • ・拡張率はイルベサルタン群で0.53mm、プラセボ群で0.74mm

拡張率はイルベサルタン群で0.53mm、プラセボ群で0.74mm

 マルファン症候群は5,000~1万人に1人の割合で発症する遺伝性疾患で、結合組織が脆弱となり眼や骨格、心血管系の異常を来す。主要所見の1つである大動脈の拡張は大動脈解離につながる可能性があり、拡張の進行と合併症の予防には通常、β遮断薬が用いられる。大動脈基部径が45~50mmに拡張した場合、大動脈修復術が行われる。

 アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)のイルベサルタンは高血圧治療で用いられるが、これまでに大動脈拡張の抑制効果を示唆する報告があり、今回初めてマルファン症候群患者の大動脈拡張に対するイルベサルタンの効果を検討するRCTが組まれた。

 ARMS試験では、英国の22施設で登録した6~40歳のマルファン症候群患者192例(年齢中央値18歳、6~11歳が25%)を対象に、イルべサルタン群(体重に応じて150~300mg投与)とプラセボ群にランダムに割り付け5年間追跡した。全対象のうち耐性があった56%はβ遮断薬を併用した。

 試験の結果、追跡期間を通じて両群で継続して大動脈拡張が見られたものの、主要評価項目とした1年当たりの大動脈拡張率はプラセボ群の0.74mm(95%CI 0.60~0.89mm)に対し、イルベサルタン群では0.53mm(同0.39~0.67mm)と有意に低く、0.22mmの群間差が認められた(同0.02~0.41mm、P=0.03)。

(Medical Tribune Webより転載)

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