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来春の花粉飛散、例年並みかやや多い見込み

昨年の予測値と今年の実測値も報告

2018年10月16日 13:50

 花粉症患者を診療する医師にとって、花粉飛散量は患者の重症度を推測するための重要な情報となる。NPO花粉情報協会理事で気象予報士の村山貢司氏は、9月19日に東京都で開かれた同協会主催のセミナーで、来年(2019年)春季のスギ・ヒノキ花粉飛散量について予測結果を公表。今夏(6~7月)の日照時間や気温、今年の花粉飛散状況などを考慮し、来春は大半の地域で過去10年の平均(10年平均)と同程度かやや多い飛散量が見込まれると発表した。加えて、自身が実施した昨年の花粉飛散量予測値と今年の実測値も比較して報告した。

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東日本:北陸3県は10年平均より多く飛散

 村山氏によると、その年の花粉飛散量は前年の飛散量に大きく左右され、6~7月の気象条件(日照時間、気温など)にも影響を受けるという。具体的には、前年の飛散量が少なく、6~7月の日照時間が長いほど翌年の飛散量は多くなる。こうした関連性を踏まえて、同氏は来年の飛散量を予測した。

 東北地方については、盛岡市や大船渡市(岩手県)、山形市、仙台市、福島市など全ての観測地点において、来年の飛散量は今年および10年平均を下回る見込みとした。

 関東地方に関しては、水戸市では今年の飛散量が約7,500個/cm2/season(以下、個)と10年平均を大きく下回ったため、来年は約9,000個と予測した。その他の地点〔宇都宮市、高崎市(群馬県)、千代田区など〕では今年の飛散量が10年平均を著しく上回っていたため、来年は今年を大きく下回り、10年平均をやや下回る見込みであるという。

 北陸地方では今年の日照時間がかなり長かったことから、来年は富山市、金沢市、福井市で10年平均より多く、金沢市、福井市は今年と比べても多く飛散する予想である。東海地方の各観測地点〔浜松市(静岡県)、名古屋市、津市〕では、今年および10年平均を大きく下回るとみられる。

西日本:福岡市、宮崎市、佐賀市では大飛散も

 近畿地方における来年の飛散量は、おおむね今年および10年平均と同等か少し上回る程度とみられる。

 中国地方では米子市(鳥取県)、松江市で今年の飛散量が多かったため、両地点とも来年は今年を大幅に下回る予測となった。ただし両地点の飛散量はそれぞれ約5,000個、3,000個で10年平均と同程度になる見込みである。

 四国地方では、高松市の今年の飛散量が約5,500個(10年平均約3,000個)と目立って多かったため、来年は約1,300個と今年および10年平均を大きく下回ると予測されている。今治市(愛媛県)も同様の傾向で、今年が約8,800個(同約5,000個)、来年は約5,000個となる模様だ。

 九州地方の多くの地点では、今年および10年平均をやや上回る程度と予測した。しかし、福岡市では約8,000個(10年平均約4,000個)、宮崎市でも約8,000個(同約3,300個)、佐賀市で約7,500個(同約4,000個)と、10年平均を大きく上回ると予測される地点も複数見られた。村山氏は「今年は九州でヒノキ花粉の飛散が比較的少なめだったので、その点も加味して予測した」と補足した。

今年の東京は予測より多く飛散

 また、今冬の予想気温を踏まえ、スギ花粉の飛散開始時期は関東以西で2月上旬~下旬など、全国的にほぼ例年通りになると予測した。

 なお、全国に存在するスギやヒノキの人工林の大半が、雄花を十分に着生させる樹齢30年以上に達している点に触れ、今後両花粉の飛散量はほぼ横ばいで推移するとの見方を示した。

 村山氏は、自身が昨年予測した花粉飛散量と今年の実測値についても比較・検証。東海地方から北のエリアや西日本など、大半の地域で予測値と実測値の相関係数が0.8程度で、高い相関関係が示されたと報告した。

 しかし、東京都については実測値が予測値を大きく上回っていたと公表した。同氏は「花粉飛散量の予測値と実測値の比較、検証結果を報告しない調査機関もあるので、あえて公表に踏み切った」とコメントし、花粉飛散量を予測するだけでなく、その精度を検討することの重要性を示唆した。

(Medical Tribune Webより転載)

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