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薬剤師必読!最新論文解説/3試験を比べて分かったSGLT2阻害薬の力量

DECLARE-TIMI58の結果を受けて

2018年12月26日 11:35

北里研究所病院 糖尿病センター長 山田 悟

◎記事のポイント

  • ・SGLT2阻害薬は既報の2試験で心血管イベントの抑制効果が示されており、糖尿病薬物治療ではメトホルミンに次ぐセカンドラインの薬という位置を得つつある。
  • ・今回発表されたダパグリフロジンのプラセボ対照ランダム化比較試験(DECLARE-TIMI58)では、心血管疾患の予防効果は統計学的に有意ではなかったが腎複合エンドポイントについては有意な抑制作用を示した。
  • ・3つの心血管アウトカム試験から、SGLT2阻害薬は心血管疾患の初発予防は無効であるが、臓器保護効果のクラスエフェクトがありそうだ。心不全・腎機能、動脈硬化症の再発予防効果に期待できそうである。

研究の背景:先行2試験では心血管イベント抑制効果示す

 最近、世界的には糖尿病薬物療法の治療選択に大きな変化が生じつつある。すなわち、これまでのメトホルミン・ファーストで、セカンドラインにはなんでもありという状況から、セカンドラインの経口薬としてはSGLT2阻害薬を優先的に使用するという状況になっているのである(関連記事「ほぼ2つに絞られた糖尿病第二選択薬」)。

 その変化のゆえんが、EMPA-REG OUTCOME(N Engl J Med 2015;373:2117-2128)、CANVAS Program(N Engl J Med 2017;377:644-657)といったSGLT2阻害薬の心血管アウトカム試験であり、それらはいずれも心血管イベントの抑制効果を示した。そんな中、3つ目のSGLT2阻害薬による心血管アウトカム試験であるDECLARE-TIMI58が11月10日に米国心臓病協会の年次学術集会(AHA2018)において報告され、即日論文化された(N Engl J Med 2018年11月10日オンライン版)。

 正直、期待通りとはいえず、失望する結果ではあったが、心不全予防や腎臓保護という視点で見るとポジティブな部分もある結果であった。ご紹介したい。

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