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「ドーピングガーディアン」がグッドデザインを受賞!

グッドデザインしずおか2018金賞及びスポーツデザイン賞を受賞

2019年01月24日 08:00

 みどりや薬局 清水雅之

 みなさま、こんにちは。みどりや薬局の清水です。 098599.png

 私たちが開発した「ドーピングガーディアン」が2018年11月12日に静岡県が主催する「グッドデザインしずおか2018」において金賞及びスポーツデザイン賞を受賞しました。今回は、グッドデザインしずおかへ応募した目的や、医療やスポーツ分野とは関係のない審査員や県民の方々にどのようなPRをしていったのかをレポートさせていただきます。

表彰式①.jpg

「グッドデザインしずおか」とは?
「グッドデザインしずおか」は、静岡県内の中小企業等が企画段階から流通段階までの間に、戦略的にデザインを活用したものごとを選定・顕彰する事業であり、今年で25回目となります。
本年度から、評価の観点を明確化するため、賞を細分化するとともに、東京オリンピック・パラリンピックに向け、スポーツ分野の賞を特別に追加しました。(静岡県HPより抜粋)

今回ご紹介すること・・・

  • ・応募の目的はPRとスキルアップ
  • ・スポーツファーマシストの活動をPRする目的で「コト部門」に応募
  • ・二次審査は金沢での日薬大会の翌日
  • ・金賞とスポーツデザイン賞を受賞し、映画館の巨大スクリーンでプレゼン!

098599.png応募の目的はPRとスキルアップ

 ドーピングガーディアン活動を始めてしばらくたった2018年6月初旬に、「グッドデザインしずおか2018」の存在を知りました。グッドデザインしずおかは、医療やスポーツとは関係のないデザインやビジネスに関する専門家が審査員となり選考を行うとのこと。これまでプレゼンや売り込みというものにあまり縁がなかった私にとっては、スキルアップの良い機会であると捉えました。アンチドーピング活動においては、私たち薬局薬剤師が普段あまりお話することがない一般の方にもアンチドーピングやクリーンなスポーツについて理解してもらう必要があり、理解し易い簡潔な説明と心を動かす説得術といったスキルが必要だと感じていたからです。

 同時に、地域のさまざまな方のお力添えを頂いて完成させたドーピングガーディアンと、スポーツファーマシストの活動を、静岡県民の皆様にPRすることはとても有益であると考え、応募を決めました。

IMG_1131DGDG.jpg静岡県民や多くの方の支援を受けて完成したドーピングガーディアン

ドーピングガーディアンは私と妻が、うっかりドーピングを防止するための啓発ツールを作ろうと苦労した中で、多くの静岡県民とスポーツファーマシストからのご支援もいただきながら完成したツールです。例えば、島田商工会議所の方からは開発にかかる補助金申請のサポート、島田市産業支援センターからはゲーム制作をはじめ、広告宣伝や販路開拓についての専門家を紹介していただきました。知り合いのスポーツファーマシストやアスリートの指導者にも、意見やアドバイスを頂きました。

ドーピングガーディアンを利用したアンチドーピング啓発活動(以下ドーピングガーディアン活動)を始めてみると、全国のスポーツファーマシストから多くの反響がありました。私たちが身内で行う活動以外にも、各地の健康フェアやマラソン大会でドーピングガーディアン活動を実施していただきました。反響は海外からも届きました。問い合わせをいただき、米国やトルコにはドーピングガーディアンをお送りしました。

(公式サイト)
うっかりドーピング防止ゲーム「ドーピングガーディアン」

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098599.pngスポーツファーマシストの活動をPRする目的で「コト部門」に応募

 グッドデザインしずおか2018の応募カテゴリーには、いわゆる製品に対する「モノ部門」と、活動や取り組みに対する「コト部門」があります。ドーピングガーディアンはカードゲームという製品で「モノ」なのですが、それよりもドーピングガーディアンをきっかけに、スポーツファーマシスト達がアスリート支援やクリーンスポーツのために活動を起こしている「コト」の方を広くお伝えしたいと思い、「コト部門」に応募することにしました(その後、関係者から二重に応募してもよいと言われたので「モノ部門」でも応募しています)。

 一次審査は書類審査です。まずはExcelの応募シートに「問題提起」「提案」「結果および成果」などを中心に必要事項を記入していきます。薬学やドーピング、スポーツに関係ない人に向けて「スポーツファーマシスト」「アンチドーピングの重要性」「ゲームの概要」「活動の意義」など書きました。

 これまで学会発表などの投稿を行ったことはありましたが、自分たちの活動をアピールして勝ち抜いていく必要があるコンペティションに応募した経験はなかったので、楽しさ半分、不安半分といった思いでした。

お茶アイコン.png 二次審査は金沢での日薬大会の翌日

 応募したのが6月の半ばごろ。それからは日々の薬局業務に加え、ドーピングガーディアンに関する活動や広島豪雨災害に伴う派遣などで忙しく過ごしていました。応募したことも忘れかけていた9月初旬、静岡県から一次審査通過の通知が来ました。

 二次審査の日程は、なんと金沢で開催された第51回日本薬剤師学術大会(日薬大会)の翌日でした。学会出展やドーピングガーディアンの体験会の準備などに忙殺され、二次審査については、その当日まで全く準備できていませんでした。二次審査日前日、日薬大会の出展を終えて疲れて寝ていたのですが、やはり不安で未明に目が覚めてしまいました。夜中の3時頃から応募要領をじっくりと読み込み、審査基準をチェックするとともに展示用のポスターなどを作成しました(本当に準備は皆無だったのです)。

 二次審査ではまず、展示品を審査員がチェックします。その後、応募者がプレゼンを行います。展示品とプレゼンの内容によって各賞が選定されます。

「グッドデザインしずおか2018の審査基準」(静岡県HPより)

問題提起、提案、成果・結果の内容から多面的に評価します

  • 問題提起:直面している問題が明確化されているか。環境への配慮や現代のニーズを反映しているか
  • 提案:製品化・事業化に至るまでに、斬新あるいは魅力ある提案がされており、独創性を持っているか
  • 成果・結果:結果として、完成したものは魅力を持っているか

加えて

  • スポーツ性:スポーツ分野において、斬新あるいは魅力ある提案がされており、独創性を持っているか(スポーツデザイン賞)

 二次審査当日のお昼頃、静岡県庁へドーピングガーディアンの展示に向かいました。前日の日薬大会で使用したものの多くを流用できたのは幸運でした。展示を終えて他の応募作品を見回してみると、どれも斬新で素晴らしい作品ばかり……不安感は増していきました。

 その後、応募者はいったん控室へ行き、自分のプレゼンの順番を待ちます。そして、順番が近くなると県職員の方に呼ばれ、展示会場へ。

 プレゼンに与えられた時間は約5分でした。伝えたい現状や想いがたくさんありますが、これは審査です。二次審査はプレゼンから得られるフィーリングだけではなく、審査基準ごとに点数が割り振られているであろうと予測し、自分の言いたいことを審査基準に合わせてプレゼンすることに徹しました。睡眠不足でしたが、言葉は自然と次から次へと出てきました。おそらく、前日までの日薬大会でドーピングガーディアンの説明とその想いを語り続けたため、自分の中で要点が整理されていたためかと思います。ただ、疲労もピークを向かえており、手応えがどうなのかもよく分からないまま二次審査が終了しました。

二次審査会場02.jpg
二次審査会場
どの作品も素晴らしかったので会場では気おされていました。

二次審査展示03.jpg二次審査での展示
前日の日薬大会での展示を流用

お茶アイコン.png金賞とスポーツデザイン賞を受賞し、映画館の巨大スクリーンでプレゼン!

 10月初旬、ついに静岡県から二次審査の結果通知書が届きました。

 結果は、「金賞及びスポーツデザイン賞」に選出されたとのこと!

 正直なところ、二次審査会場では他の作品に気おされていました。金賞よりもスポーツデザイン賞を獲りにいこうと、スポーツにおける新規性や公益性をPRする戦術に出ていたため、金賞まで頂けたことはとても驚きでした。同時に、金賞に選出されたことによって、もう1つ新たな課題が生まれました。

 それは、グッドデザインしずおか2018における大賞(県知事賞)を決定するための金賞プレゼンを行うことです。

 金賞プレゼンは11月に開催される「しずおかデザインフォーラム」という一般公開イベントで、映画館のスクリーンを利用して実施されます。もちろんそれほどに大きなスクリーンを利用した講演や発表の経験はありません。金賞プレゼンを行うことは想定していなかったため、急遽、島田市の産業支援センターのご協力を得て、プレゼンやPRの専門家にアドバイスを頂きながらプレゼンスライドや発表を考えました。

 そして当日。これまでにない緊張感のなかで金賞プレゼンを行いました。持ち時間の7分間で「うっかりドーピング」「スポーツファーマシスト」「ドーピングガーディアンの概要」「ドーピングガーディアン活動」などについて、精一杯プレゼンさせていただきました。

goodedesignDGjyushou04.pngフォーラムでのプレゼンと展示

 結果は、惜しくも2位でした。しかし、表彰式終了後に何人もの審査員や来場者から、「とても良いプレゼンだった」「スポーツファーマシストを応援する」などの嬉しいお言葉を頂きました。

 2位という結果は少し残念でしたが、それよりもドーピングガーディアンとスポーツファーマシストについて多くの県民の皆様にPRでき、少しでも心を動かされた方がいたという手応えを得られたことが、私とって何よりの収穫でした。

 グッドデザインしずおか2018に関連する活動はまだ終わりません。2019年2月12日~15日に開催される第87回東京インターナショナルギフトショーにおいて、グッドデザインしずおか2018金賞受賞作品としてPRする機会を頂きました。学会ともドーピングガーディアン体験会とも違う、未経験のフィールドでのスポーツファーマシスト活動をこれからも頑張っていきたいと思います。

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表彰式とグッドデザインしずおか認定証・賞状
賞状は薬局に掲示しています。
患者さんが見て話題にしてくれます。

【コラムコンセプト】

みどりや薬局はごくごく普通の家族経営の薬局。周りの薬局とちょっと違うのが、健康サポートに力を入れていること。特に最近はスポーツファーマシストとしての活動からの健康サポートに励んでいます。数多くの失敗を経験しながら、スポーツファーマシストとしての地域への貢献を試行錯誤する奔走記!

【清水雅之氏プロフィール】みどりや薬局様2枚目.jpg

1984年生まれ。お茶と大井川とSLのまち島田市で、家族経営の薬局みどりや薬局を営む。生まれ育った島田市を健康サポート薬局として支えるため、日々奮闘中。少年時代に出場したレスリングの全国大会に多くのオリンピアンがいることを知り、アスリート支援に興味をもちJADA公認スポーツファーマシストを取得。スポーツファーマシストとして活動する中、発明&実験好きの血が暴走してしまい、うっかりドーピング防止カードゲーム「ドーピングガーディアン」を開発。スポーツファーマシストや薬剤師の新たな可能性を模索しています。

みどりや薬局
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ドーピングガーディアン
 https://www.doping-guardian.com/

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