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食物経口免疫療法、標準化への道険し

2019年01月31日 15:55

東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科 堀向 健太

◎この記事のポイント

  • 食物経口免疫療法は潜在的なリスクと標準化の遅れが課題
  • 海外の研究で、4~55歳のピーナツアレルギー患者551人に同蛋白質を投与し、有効性や安全性を検討

研究の背景:潜在的なリスクと標準化の遅れが課題

 食物アレルギーに対する免疫療法には、経口、皮下、舌下、経皮の投与ルートがある。古くは1908年の経口免疫療法の症例報告にまでさかのぼるが、近代的な研究は1992年にピーナツ皮下免疫療法が実施されてからである(J Allergy Clin Immunol 1992; 90: 256-262)。しかし皮下免疫療法は極めて危険性が高いことが判明し、現在では行われていない。そしてようやく2006年、食物アレルギーに対する経口免疫療法の症例報告が発表され(Dig Dis Sci 2006; 51: 471-473)、最近では各種の食物アレルギーに対する症例報告やランダム化比較試験(RCT)が増えてきている。

 近代的な研究の開始後10年以上が経過した食物経口免疫療法だが、まだ検討が必要であることは間違いない。この療法が一般に使用できない理由としては、危険性が払拭できない点、標準化されていない点が挙げられる。

 こうした状況の中、食物経口免疫療法に標準化の動きが出始めている。AR101と名付けられたピーナツアレルギーに対する経口免疫療法薬は、既に第Ⅱ相試験が報告されていた(J Allergy Clin Immunol Pract 2018; 6: 476-485.e3)。そのAR101に関する第Ⅲ相試験である大規模RCTの結果がNEJM誌に報告されたのでご紹介したい(N Engl J Med 2018; 379: 1991-2001)。

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