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「薬歴の内容が薄い」!?厚生局の2度目の指導を受けて

2019年02月18日 10:00

「薬歴の内容が薄い」!?厚生局の2度目の指導を受けて

 在宅患者さんのお役に立ちたくて、在宅専門薬局を立ち上げたのが2009年11月。1人薬剤師 兼 ケアマネとして奔走し、在宅活動を通して地域のさまざまな人との繋がりを作ってきました。現在は「街角相談薬局」という立ち位置で頑張っています!

※在宅専門薬局としての活動記はコチラ【まだまだつぼみだけど・・・

つぼみ薬局 角山美穂

 

 

 昨年の12/19(水)、つぼみ薬局は中四国厚生局による2回目の個別指導を受けました。その前後の患者さんとのやりとりも含め、薬歴の意義について考え直すきっかけとなったので、紹介します。

 11月に突然舞い込んだ、厚生局からの書留。率直な感想は、『前回の個別指導からたった5年、また?毎日こんなに一生懸命務めているのに……なんで?』

 個別指導の日程には、午前10~12時と指定されていました。しかし、つぼみ薬局は、薬剤師が1人で運営しています。「正月前で風邪の流行している時期、平日の午前中ではお困りの方が出ると想像されるので、午後に変更してもらえないか」と要望を出しましたが「日程は既に組んであるので、薬局を閉めてくるように」と返事が戻ってきました。

 

 今回もまた、山の様な書類を準備しました。厚生局からは1週間前に20人、前日に10人の患者リストがFAXされてきます。その患者の薬情、お薬手帳の直近1年分を全て印刷します。これだけでも零細企業のつぼみはインク代や紙代を考えると憂鬱に…。さらに処方箋、薬歴を用意しました。医療事務さんと2人、通常業務をこなしながら、連日1時間以上の残業を続けたので、終了時には達成感で充実していました。まだクリスマス前でしたが、既にお正月気分に♬

 そして、指導の日。「患者指導を時系列に記載しているのはいいですね。しかし、薬剤1つずつに対しての説明内容が薄いです」との指摘をうけました。うちみたいに電子薬歴を導入していない薬局は、どうしているんだろう…と疑問に思いました。

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 時を前後して来られた近所のお父さんは、つぼみ薬局をOPENした1年後の2010年12月20日に初来局。薬歴簿の1ページ目には、「前から気になる薬局だったが、どのように利用したらいいか分からなかった」との感想が記入してありました。以来、どこの病院へかかってもうちへ処方箋を持ってくる方です。この方が10月末、息ができなくなり救急搬送されました。過呼吸だったらしく、その後心療クリニックを受診されて当薬局に立ち寄られた際、2011年にうつ病治療をされた時のことを話しました。7年前のことですが、患者さんが思い起こす記憶と、当時の薬歴の記録の内容が一致するだけでなく、患者さんの記憶が曖昧になっていることまで薬歴簿には詳しく記録されていたのです。患者さんには、『凄いな~!自分の事なのに、自分より詳しいことが分かるな~』『どこの薬局もこんな風に記録してるのか?』との感想をいただき、私自身も薬歴簿の意義を再確認しました。

 厚生局の指導官が言った説明内容の記録、つまり「どのように説明したか」は、昨今の説明責任を思えば当然記録しておくこと。それだけでなく、薬を服用したことによる体調の変化の聞き取りの記録が、これまで考えていた以上に重要なものだと認識した年末でした。『こんなことまで書かないで良いのかな』と悩んだ内容も、これからはなるべく詳しく記録しておこう!と思います。

【コラムコンセプト】

ケアマネとしても薬剤師としても在宅活動を長く続けてきた筆者が、地域包括ケアの中でどのように薬剤師として貢献していくか、日々のエピソードとともに綴っていきます。

【角山美穂 プロフィール】

2009年11月、「在宅専門薬局」と言う想いでつぼみ薬局を開局。当初は、併設した「つぼみ薬局居宅介護支援事業所」の介護支援専門員として居宅を訪問したり、「つぼみ薬局」の訪問薬剤師として活動。現在は「街角相談薬局」という立ち位置で活動中。

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