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薬剤師が押さえておきたい健康トピックス(2019年2月後半)

Fizz-DI 児島悠史

2019年03月04日 08:00

2019年2月16日~28日に各メディアで配信された健康情報のうち、「コレは押さえておきたい!」と考えたものを、独断と偏見でリストアップします。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てていただけると幸いです。

あの日お会いすることができなかった「脱ステ」ママへの手紙

https://www.buzzfeed.com/jp/atsushiotsuka/atopic-dermatitis-steroid

【BuzzFeedNews 2月28日】

SNS上では、アトピー性皮膚炎に対して「ステロイドを使わない」という主張が拡散されることがあります。こうした主張をする人が身近に居た場合、いきなり正論をぶつけてしまう医療従事者は少なくありません。この記事内で述べられている、「“やり方”の間違いは指摘しても、何とかしてあげたいと思った“愛情”までは否定しない」という方針は、全ての医療者が持っておきたい心構えです。

反ワクチン情報の拡散防止、SNS企業が対策発表

http://www.afpbb.com/articles/-/3212955

【AFP NEWS 2月26日】

SNS上で不適切な医療情報が無秩序に拡散され続ける事態に、各企業が対策を打ち出しています。先日対応を発表したFacebookに続き、YouTubeでもまた、不適切な医療情報を含む動画から広告を排除する方針を発表しました。しかし、こうした問題のある医療情報はテレビ番組や新聞、書店の「健康コーナ-」などにもたくさん氾濫しています。これらに影響を受けて不安を感じた患者に対する正確な情報提供やアドバイスは、いまの情報化社会で薬剤師が請け負うべき重要な職務だと思います。


(参考)

◆Facebookが発表した対策
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/15/news094.html

肺がん治療薬副作用で52人死亡 オプジーボ使用歴リスク高

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/806267

【薬事日報 2月4日】

肺がん治療薬『タグリッソ(一般名:オシメルチニブ)』の使用成績調査で、約2年半の間に52人の死亡が確認されたことが報道されました。こうした報道は、患者の薬に対する認識や服薬状況に大きく影響します。特にリスクが高いとされる『オプジーボ(一般名:ニボルマブ)』からの切り替えは、実臨床で頻繁にあるものではありませんが、患者が自己判断で薬を中断する事態に繋がらないよう、普段よりも注意が必要です。


(参考)

◆タグリッソ錠 使用成績調査最終報告
https://www.pmda.go.jp/files/000228398.pdf

  

【コラムコンセプト】
TV・新聞・週刊誌・インターネット......毎日さまざまなメディアから大量の健康情報が配信されます。それを見た患者さんが「こんな情報を見たけれど、私の治療って大丈夫?」と聞いてきたらどうしますか?医療や薬に関する情報は、命に関わるもの。正確さ、専門性が求められます。薬剤師は薬の専門家として、患者さんの持ち込んだ情報が適切かどうかを判断し、対応しなければなりません。このコラムでは毎月、世間を賑わした健康情報をリストアップし、必要に応じて解説します。患者さんからの突然の質問に困らないよう、情報収集の一手として役立てて頂ければ幸いです。

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【児島 悠史氏 プロフィール】
京都薬科大学大学院修了後、薬局薬剤師として活動。「誤解や偏見によって生まれる悲劇を、正しい情報提供と教育によって防ぎたい」という理念のもと、日々の服薬指導のほか、Webサイト「お薬Q&A~Fizz Drug Information」を運営。医学論文などを情報源とした信頼性のある医療情報や、国民の情報リテラシー向上を目的とする記事を配信。近著は、「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」。

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