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薬剤師の業務内容を根本的に変革させるテクニシャン制度

〜テクニシャン導入で日本の薬剤師の将来はどう変わるか?〜

2019年05月13日 08:00

カナダで働く薬剤師 青山慎平

 今年の4月2日に、厚労省から「調剤業務のあり方について」の通達がありました(関連記事:薬剤師の責任の下、薬剤師以外の者に可能な業務を整理)。この通達では、調剤業務の一部を薬剤師以外が実施してもよいとの方針が示されました。すでに海外で導入されている「テクニシャン制度」が、いよいよ日本でも導入されるのかと感じた方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、カナダのテクニシャン制度を紹介しながら、日本の薬剤師のこれからの働き方について考えてみたいと思います。

map_canada2.png

葉っぱのアイコン (1).png薬剤師の職場環境の快適さを決めるテクニシャン

「ヘイ、ショーン(私のこと)、電話出て!」「あと、薬の発注もしてもらえる?」

 私はカナダに来た当初、テクニシャンとして薬局で働いていました。

 まだカルチャーショックを受けている真っただ中なのに、薬局では初日から、インド人のベテランテクニシャンに、あたかも私が一人前であるかのように、いろいろと仕事をやるよう言われました(正直、とても怖かったです)。

 図1ボーエンアイランド.jpg 海外に長期滞在している日本人はEnglish Nameを持つことがある。一部の日本人の名前は英語で発音しにくく、それを解消するためというのが理由だ。私自身もShimpeiという名をシャンペーンと呼ばれた経験などがあり、Shawn(ショーン)というEnglish nameを持つことにした。写真はボーエンアイランドの一枚。バンクーバーからフェリーで20分ほど。

 アメリカやカナダの薬局において、テクニシャンに求められる業務は非常に多く、私が今、ざっと思いつくだけでも、下記が挙げられます。

  • ●処方せんの入力
  • ●錠剤のピッキング、軟膏や水剤の調整
  • ●薬の発注など在庫管理
  • ●薬局・医療機関への疑義照会
  • ●電話応対
  • ●処方せん監査(正確性をチェックする): 一部のテクニシャンのみ
  • ●リフィル処方せん及びDo処方の受け渡し

 日本ではまだ薬剤師にしか認められていない業務も含まれています。

 アメリカの薬剤師業務に詳しいぽん@さんは、下記のように書いています。

 アメリカでも同様に、テクニシャンの仕事内容が幅広いことが分かります。

 カナダの多くの薬局では、薬剤師は1人しか働いていません。その結果、重要になるのはテクニシャンの存在です。テクニシャンの数と能力が、薬剤師の職場環境を決定する鍵を握っているといっても過言ではありません。テクニシャンが1人しかいない店舗もありますが、私の働いていた薬局では10人以上のテクニシャンが在籍しており、ピーク時には3~4人くらいが店頭で働いていました。

 テクニシャンを必ず薬局に置かなければいけないという規則はありませんので、1人薬剤師の薬局の店舗もあります。当然、その場合には、従来テクニシャンが担当する処方せん入力や調剤などの業務を薬剤師が全てこなすことになります。

葉っぱのアイコン (1).png薬局事務作業も請け負うTechnician Assistantと国家資格のCertified Technician

 テクニシャンは、請け負う業務により2つのクラスに分かれています。Certified Technician、とそれ以外のテクニシャン(Technician Assistant)です。これに薬剤師を合わせて、一般的な薬局のスタッフ構成となります。

 カナダで一般的にTechnician(テクニシャン)というと、Technician Assistantを指します。Technician Assistantという言葉は、あまり浸透していません。単にTechnician またはAssistant。もしくは、Pharmacy Technician 、Pharmacy Assistantなどと呼ばれています。

 処方せんの正確性の監査など、特別な業務ができるテクニシャンはCertified Technicianと呼ばれます。

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