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「私はバイ菌みたいです...」

抗がん薬投与中の患者さんにどう対応したらよいか

2019年10月11日 09:52

ウィズサポ/株式会社ジョヴィ
川村 和美

 患者さんの望みに応えるか、医師の指示に従うべきか...。"倫理的判断"に迷う場面においては、直感に頼らずそのケースをさまざまな側面から幅広く検討し、より望ましい決定をするというプロセスが重要になります。

 次のケースに遭遇した場合、あなたならどう考えますか?

「私はバイ菌みたいです…」
またその話.png

 私は、勤務4年目の病院薬剤師(28歳)です。

 抗がん薬投与中のJさん(40歳、女性)に服薬指導をしようと部屋を訪れると、Jさんは「私、バイ菌みたいですね…」とつぶやきました。「そんなことあるわけないじゃないですか!なぜ、そんな風に思われたのですか?」と尋ねると、「抗がん薬の投与が始まってから、トイレを二度流すように言われました。トイレのあちこちにも《抗がん薬服薬中の患者さんは二度流してください》と書かれた貼り紙がありますし。抗がん薬を投与されている患者は、存在そのものが害なんですよ。薬剤師さんだって、私の後のトイレは使いたくないでしょう?!」と、言います。

 私はどう説明したらよいかわからず、言葉を失ってしまいました。

イラスト02.jpg

あなたならどうしますか?

a_02.jpgJさんだけではなく、入院患者さん全員に従ってもらっている病院の規則なので、どうかご理解いただきたいと丁重にお願いする。
b_02.jpg抗がん薬は効果が高く、Jさんの治療に必要な薬剤である。同時に、毒性を持つため、医療従事者や他の患者さんの健康にも影響を及ぼすことをJさんにわかりやすく説明する。
c_02.jpgトイレの一度流しと二度流しでの被曝の可能性の違いを検証し、その結果から、流す回数を決定する。
d_02.jpg全患者にアンケートを実施し、不満に感じている患者さんが多いなら、トイレ二度流しのルールについて見直す。

e_02.jpg被曝の可能性よりも患者さんが傷ついている事実を重視すべきだと思うので、二度流す必要はないとJさんに伝える。

 あなたは、何番を選択しましたか?あるいは、別の方法を考えたでしょうか。このケースを考える上で大切な、5つの視点から解説していきます。
※(関連記事)倫理的に判断するための5つの視点とは?

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