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皮膚外用薬~しもやけ(凍瘡)にはどんな薬がイイですか?- 前編

医療法人社団徳仁会中野病院 青島周一

2019年12月06日 10:10

 患者さんに自信を持ってOTCをおすすめしたい!論文情報や患者さん対応など、薬剤師による薬剤師のためのOTC解説です。

薬の無料アイコン9.png今回のお話「しもやけにはどんな薬がイイですか?」

  • しもやけとは
  • しもやけを疑ったときの留意点
  • しもやけの治療戦略
  • 市販で購入できる主なしもやけ治療薬
  • 結局のところどうしますか?

薬の無料アイコン9.png今回出てくるOTCは・・・

ベトネベートN軟膏AS(第一三共)/ベトネベートクリームS(第一三共)/フルコートf(田辺三菱製薬)/ベルクリーンS軟膏(クラシエ薬品)/オロナインH軟膏(大塚製薬)/クラシエ紫雲膏(クラシエ薬品)/メンソレータム軟膏(ロート製薬)/ユースキンA(ユースキン製薬)


 秋深まり、朝晩もめっきり寒くなってきました。この時季、毎年のように“しもやけ”に悩まされている薬剤師のあなた。保温効率に優れた靴下を二重に履き、手袋を装着して出勤です。特に寒暖差が激しい初冬と春先は要注意なのですっ。しもやけができてしまうと、猛烈なかゆみに襲われ仕事にも集中できません……。そんな中、朝から外用剤の品出しをしていると、後ろから声をかけられました。振り返ると、高校生の男の子がたたずんでいます。

「毎年、冬になると、足にしもやけができてしまうんです。午後になるとかゆみがひどくなって、勉強にも集中でません……。かゆみを抑える良い塗り薬はありませんか?」

 分かります、分かります。なぜが昼食後、しばらくしてかゆくなるのです。食後に体が温まり血行が良くなるからでしょうか。足先を冷やすとしもやけになるくせに、温めるとかゆみがひどくなるという厄介なパターン。

「つらいですよねえ、実は塗り薬なのですけど……」

 これまで様々な塗り薬を試してきたあなた。実は経験的によく効いた薬は皆無でした。

薬の無料アイコン9 (1).pngしもやけとは

 しもやけ(凍瘡)は、手足の指先や耳などに発生する皮膚障害で、腫れや疼痛、強いかゆみを伴います。皮膚症状は初冬に発症し、春先には消失しますが、多くの場合は翌年の冬に再発します。寒冷環境における末梢血管の収縮と、それに伴う血行不良が四肢末端の炎症を引き起こすと考えられていますが、そのメカニズムについての詳細はよく分かっていないようです。寒冷環境に繰り返しさらされることでしもやけが発症することを踏まえると、末梢血管において虚血状態と再灌流が繰り返されることによって炎症性サイトカインの放出が起こり、皮膚症状が惹起されているのかもしれません1)

 1日の平均気温が15度を下回ると、しもやけの発症リスクが高まります2)。東京では11月になると気温が15度を下回る日が増え、12月初旬にかけてはしもやけが発症しやすい時季といえるでしょう。また、しもやけは男性よりも女性で、体格指数(BMI)が高い人よりも低い人で発症しやすいことが知られています3)。とはいえ、同じように寒気に当たっても、しもやけを発症しない人は少なくありません。そのため、しもやけの発症には、寒冷環境だけでなく遺伝的要因も影響していると考えられています2)

 ちなみに、同じく寒冷環境によって組織が障害される病態に凍傷があります。凍傷は氷点下に長時間さらされたことで体組織の一部が凍結し、血行が完全に途絶えることによって、組織が壊死します。外科的処置が必要になるなど、しもやけとは対処法や治療法も全く異なります。

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