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高齢者=老いた人ではない!

経験が長い薬剤師としてのメッセージ

2019年12月20日 10:00

高齢者=老いた人ではない!

 在宅患者さんのお役に立ちたくて、在宅専門薬局を立ち上げたのが2009年11月。1人薬剤師 兼 ケアマネとして奔走し、在宅活動を通して地域のさまざまな人との繋がりを作ってきました。現在は「街角相談薬局」という立ち位置で頑張っています!

※在宅専門薬局としての活動記はコチラ【まだまだつぼみだけど・・・

つぼみ薬局 角山美穂

 

 この連載もあと3回です。薬剤師の皆さんに伝えたいメッセージを4回に分けて綴ります。今回は、『若い薬剤師さんへ、高齢の患者さんの心情』というテーマで、ちょっと先輩の薬剤師として、そして高齢者予備軍の立場から語ります(笑)。

高齢者は自分の「老い」を認識していない

 私は、薬剤師になり30数年が経ちました。もう10年もすると、高齢者に仲間入りです。この30年の間に結婚し、子供を3人育て、夫の両親を30代で、私自身の両親を40代で送りました。私生活における経験の一つ一つが、また薬剤師やケアマネジャーとして得た、いろいろな病気や背景を持つ患者さんとの出会いが、今の薬剤師としての私、「つぼみさん」(皆さん私をこう呼んでくださいます)にしてくれたと感じています。 

 長い薬剤師経験から皆さんにお伝えしたいのは、高齢の方は、若い方や健康な方と同じく、「今の生活が、これまでのように続く」と思っているということです。

「老い」を「病気」と解釈し、「治したい」と思っておられる方がとても多く、時にこの理由で自己判断で服薬コンプライアンスの低下がみられる患者さんに、

「~さんが服用している薬は、飲んでいるのではなく、健康寿命を寿命に近づけるためのもの。忘れずに飲んで下さい』と伝えることがあります。

『終活』が社会現象であるかのようにメディア等で取り上げられていますね。しかし、人生の終わりを見据え、自らの死を意識して人生の統括をしたり、最期の準備を進めている方を私は実際に見たことがありません。

 今まで通りの生活が続くと考えている高齢者を年寄り扱いし、「もうそんなに長くは生きないだろう」と思っている介護スタッフや医療スタッフの心の中を、皆さんはお見通しなのです(笑)。

 高齢者は「老いている」のではなく「私たちより人生経験が豊富な先輩」、そう思って接するとコミュニケーションがこれまで以上に上手くいくのではないでしょうか。

【コラムコンセプト】

ケアマネとしても薬剤師としても在宅活動を長く続けてきた筆者が、地域包括ケアの中でどのように薬剤師として貢献していくか、日々のエピソードとともに綴っていきます。

【角山美穂 プロフィール】

2009年11月、「在宅専門薬局」と言う想いでつぼみ薬局を開局。当初は、併設した「つぼみ薬局居宅介護支援事業所」の介護支援専門員として居宅を訪問したり、「つぼみ薬局」の訪問薬剤師として活動。現在は「街角相談薬局」という立ち位置で活動中。

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