新規登録

鎮痛薬~腰痛にはどんな薬がイイですか?- 前編

医療法人社団徳仁会中野病院 青島周一

2020年01月20日 10:10

 患者さんに自信を持ってOTCをおすすめしたい!論文情報や患者さん対応など、薬剤師による薬剤師のためのOTC解説です。

薬の無料アイコン9.png今回のお話「腰痛にはどんな薬がイイですか?」

  • 日本における腰痛の有症割合と特徴
  • 症状の持続期間に基づく腰痛の分類
  • 急性腰痛と慢性腰痛の危険因子
  • 市販薬で対応できるのはどのようなケース?
  • 市販で購入できる主な鎮痛薬
  • 腰痛の基本的な治療方針
  • 結局のところどうしますか?

薬の無料アイコン9.png今回出てくるOTCは・・・

【外用薬】

ロキソニンSテープ、ロキソニンSテープL、ロキソニンSパップ、ロキソニンSゲル(第一三共ヘルスケア)/バンテリンコーワパップS、バンテリンコーワ液EX W、バンテリンコーワ液S、バンテリンコーワクリームEX、バンテリンコーワゲルEX(興和)/サロンシップ インドメタシンEX(久光製薬)/リフェンダID0.5 %(タカミツ)/サロンパスEX温感(久光製薬)/パテックスフェルビナスターA シップ/(第一三共ヘルスケア)/リフェンダフェルビナク、リフェンダFBテープa(タカミツ)/フェイタス5.0、フェイタス5.0温感、フェイタスローション、フェイタスチックEX(久光製薬)/ゼノールエクサムSX、ゼノールエクサムFX(大鵬薬品工業)/アンメルツゴールドEX(小林製薬)/オムニードケトプロフェンパップ(帝国製薬)/ボルタレンEXテープ、ボルタレンEXゲル、ボルタレンACゲル、ボルタレンACローション(グラクソ・スミスクライン)/フェイタスZジクサス、フェイタスZaジクサス、フェイタスZaジクサス温感、フェイタスZaジクサスゲル(久光製薬)/パテックスうすぴた湿布(第一三共)/のびのびサロンシップ(久光製薬)/ハリックス55EX 冷感A、ハリックス55EX 温感A(ライオン)/サロンパス-ハイ(久光製薬)/ニューアンメルツヨコヨコ(小林製薬)/サロンパスローション(久光製薬)/ニューアンメルツゲル(小林製薬)

【内服薬】

ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)/イブA錠(エスエス製薬)/タイレノールA(武田コンシューマーヘルスケア)/ラックル(日本臓器)/コリホグス(小林製薬)

 インフルエンザやノロウイルスが流行る季節となりました。感染対策グッズの品出しをしていた薬剤師のあなた。空間除菌などと書かれた四角い箱のラベルをじっと見つめます。

 ―――本当に効果があるのだろうかねぇ、この空間除菌。

 疑念に首をひねりつつも、その四角い箱を丁寧に積み上げていきます。すると突然、50歳代くらいとおぼしき男性客に大きな声で呼びかけられました。

 「冷えると腰が痛くなるんだぁ。昔ぎっくり腰をやって以来、冬になるとジンジンとね。前は医者にも行ってたんだけど、いつも湿布くれておしまいだからさぁ。だったら、ここで売ってるやつでいいかなと思って。ポイントもたまるしね」

 よくよく話を伺ってみると、発熱や痺れはなく、これまで大きな病気やけがはないとのことでした。「そうですね……」と小さくつぶやきつつ、あなたは痛み止めの湿布コーナーにお客さんを案内します。

 「そうそう、前から気になってたんだけど、湿布は温かいやつがいいの? それとも冷たいやつがいいのかな。この時期は温かい方が助かるんだけどなぁ。しかし、こう種類が多くちゃ選びようがねぇ……」

 「確かにたくさん種類がありますね……」

 あらためて売り場の前に立つと、痛み止めの湿布だけでなく、クリームやゲル製剤、そして内服も含めればたくさんの選択肢があることに気が付きます。これは確かに迷う……。

薬の無料アイコン9 (1).png日本における腰痛の有症割合と特徴

 病気やけがなどで自覚症状のある人を有訴者と呼びます。厚生労働省の「平成28年 国民生活基礎調査の概況」1)によれば、腰痛の有訴者率(人口千対)は、男性で91.8、女性で115.5と、症状別では男性で最多、女性で肩こりに次いで多いことが示されています【図1】。

 腰痛は世界的に見ても一般的な健康問題であり、その生涯有症割合は60〜85%、成人の約15%が腰痛を患っているともいわれています2)。腰痛の多くは原因を明確に特定できない非特異的腰痛と考えられてきましたが、国や地域によって若干の相違があるようです。山口県の住民323人(平均年齢、55.7歳)を対象とした横断調査3)によると、原疾患が特定されていている特異的腰痛は約8割を占める一方で、非特異的腰痛は70人(22%)にとどまりました。

【図1】男女別に見た有訴者率の上位5症状
有訴者数男性.png
有訴者数女性.png

(参考文献1より筆者作成)

 非特異的腰痛患者が少ない原因としては、良好な医療アクセスが考えられます。日本では腰痛の強度とは関係なく医療機関を受診する人が多く4) 整形外科医による画像診断や丁寧な問診により、原疾患が特定されやすい環境にあるといえるでしょう。

ファーマトリビューンウェブに登録すると記事全文を無料でお読みいただけます。

はじめての方

今すぐ登録(完全無料)

会員の方はこちら

ログイン
1 2
トップに戻る